はじめに

美食の街として名高い台南。人の心を掴む魅惑の味わいは、焼き菓子のジャンルでも。そのひとつが2013年にオープンした「狸小路」。手作りの焼き菓子で地元の人々を魅了し、いまや超人気店となりました。主力商品のミルクレープをはじめ、すべてのスイーツは甘さ控えめ、余分なものを極力加えないレシピが特徴です。今年は、開発に多くの時間を費やしたという新ブランド「小鱷先生(Mr.クロコダイル)」から、絞り出しクッキーとカタツムリ型クッキーを発売。1枚食べたらまた1枚…と止まらない&手放せない美味しさが話題です。

幸せをシェアしてくれるのは、6匹のキュートな動物たち。

「狸小路」のパッケージには、たぬきをはじめとした6匹の愛らしい動物キャラクターが登場します。見てほっこり、食べてほっこり…。「狸小路」には、そんな幸せをくれるスイーツがあります。台南発の台湾独自のブランドながら、店名は、北海道札幌市の狸小路商店街に由来。オーナーが商店街の雰囲気をとても気に入っていて、この名をつけたそう。そして、将来的にスイーツ・ストリートを作れたなら、小路、小花、小鱷、小Monなどの各キャラクターをロゴに採用し、ファミリーとして幸せをシェアできたらと考えています。

「狸小路」のコンセプトは“幸せのシェア”。そのためにこだわっているのは、余分な糖分と脂肪分を加えないこと、デコレーションに色素を使わないこと、香料による香りに頼らないこと。甘さは控えめ、保存期間も短め。誰もが負担なく食べられるスイーツで、より健康になれればとの思いで作られています。

看板商品はミルクレープ。季節限定のフルーツフレーバーは要チェック!

見逃せないのが、手間暇かけて作られるミルクレープです。フレーバーは10種以上あり、一番人気は、ベーシックな〈原味香草千層〉。滑らかなバニラクリームと甘く柔らかなクレープを重ね、表面には粉砂糖でたぬきの“小路”をデコレート。濃厚で繊細な味わい、スッとした口溶けが好評です。〈太妃焦糖千層〉は、極薄のクレープにバターと砂糖を高温で熱して作るトフィーを効かせたミルクレープ。表面には粒感を残した焦がし砂糖が塗られていますが、甘さは控えめ。また〈豹紋巧克力千層〉は、ココアでデコレートした豹柄が目を引く独創的な一品。こちらはチョコレートソースの濃厚な味わいが楽しめるミルクレープです。

ほかにも、パッションフルーツ、レモン、りんご、季節限定のマンゴーやライチなどのフルーツ味、ご当地食材のタロイモやカボチャ、台湾で根強い人気の静岡産抹茶、抹茶あずきといった魅惑のフレーバーが揃っています。

あれもこれもと欲張りたいときは、定番3種と週替わり1種のミックスセットを。

1つのフレーバーに決められない人は〈綜合千層〉シリーズがおすすめ。バニラ、チョコ、トフィーキャラメルの3種に加え、週替わりのフレーバーを1ピースずつ詰め合わせたもので、季節限定品が入ったセットを提供する時期も。

ふわっふわのケーキの表面では、たぬきの“小路”がご挨拶。

ケーキ類のラインナップも豊富です。日本式スポンジケーキをベースにした、チーズ、ラズベリージャム、チョコバナナなど、ふわっふわのケーキが味わえます。ケーキ類の看板商品は〈貓咬乳酪〉。日本産の小麦粉、牛乳、卵、チーズ、バターだけで作った、素材の味が引き立つベイクド・チーズケーキです。ほかには、スポンジにりんごジャムと生クリームをサンドした〈小路蘋果〉、チョコレートスポンジにラズベリージャムと生クリームをサンドした〈戀愛小路〉など、ネーミングも楽しいケーキが揃います。

〈初雪蛋糕〉シリーズは、長方形のベイクド・チーズケーキで、雪のような軽やかな口溶けと蜂蜜が香る皮が特徴。フレーバーは、オリジナル、ココア、キャラメル味の3種で、表面に押された、たぬきの“小路”の焼印に癒されます。

“國王”の名前を冠する商品の正体は、九層に焼かれた長方形のバウムクーヘン。

〈橘九階國王蛋糕〉は、ケーキが九層であることにちなんでネーミング。製造工程が煩雑であることから、荘厳なイメージの商品名になっています。このバウムクーヘンは、厳選した新鮮な卵と輸入バターで作られるオリジナル、密度の高いケーキにレーズンのラム酒漬け入りクリームをサンドした大人向けフレーバーの全2種。

注目の新商品は、素材の味が際立つ絞り出しクッキー。

商品ラインナップの調整に余念がない「狸小路」では、2021年にクッキーのブランド「小鱷先生(Mr.クロコダイル)」を立ち上げました。絞り出しクッキーの〈原味曲奇〉はカスタード味で、油っぽさのないサクサクの食感と控えめな甘さが特徴。〈巧克力曲奇〉は、ベルギーチョコを加えていて、ほのかに甘く、ほろ苦い味わい。一口ごとに香ばしさが広がります。

カタツムリ型クッキーは、お茶うけにぴったり。

同じく新作の〈蝸牛酥〉は、生地を折りたたんでは伸ばす作業を繰り返し、カタツムリのような形に整えて焼いたクッキー。表面にまぶしたザラメは、高温で焼くことで絶妙に溶け、サクサク感を高める効果があるそう。コーヒーやお茶といただきたい味わいです。

大切に取っておきたくなる、イラスト入りパッケージも好評です。

ケーキボックスには“小路”やファミリーのイラスト、クッキー缶にはMr.クロコダイルがワゴンを押している絵柄をあしらっていて、先様を和ませるギフトとしても最適。ギフトには専用の手提げも用意しています。

旗艦店はイートインが可能、高鐵の台南駅構内にも支店あり。

「狸小路」は、台湾の中南部に7つの支店があり、フラッグシップショップの台南裕學旗艦店には、イートイン・コーナーを設けています。また、高鐵(新幹線)の台南駅構内のショップでは、一部商品と限定品を販売しているので、高鐵で移動する旅人なら、こちらを利用しない手はありません。大人も子どもも安心していただける焼き菓子の数々。台湾の中南部を訪れる機会があれば、地図を片手に “小路”たちに会いに行ってみてください。

◆狸小路手作烘焙 台南裕學旗艦店
住所:台南市東區裕學路12號1F
電話:+886-6-2909-702、+886-6-2430-890
情報提供元: 旅色プラス