はじめに

豊かな自然と歴史が息づく山形県。なかでも内陸部に位置する村山地域の自慢は、さくらんぼをはじめとする豊潤なフルーツたち! ほかにも、うれしいご利益のある古刹や風情たっぷりの温泉街など、見どころあふれる山形県村山地域をご紹介します。

提供:山形県  文:旅色編集部

産地ならではの味覚が楽しめるさくらんぼ狩り

フルーツ王国・山形県を代表する果物といえば、さくらんぼ。国内シェアのなんと7割を山形県産が占めています。特に村山地域にはさくらんぼ狩りを楽しめる観光果樹園が数多くあり、6月〜7月に露地ものは旬を迎えます。それよりひと足早くおいしい山形のさくらんぼ狩りを体験できるのが、温室栽培の「早摘みさくらんぼ狩り」。4月下旬〜6月中旬頃まで体験可能です(地域によって異なります)。

さらに、産地ならではのおすすめの楽しみ方は、まだ空気の冷たい早朝にもぎたてを食べられる「朝摘みさくらんぼ狩り」。さくらんぼが一日で一番甘くなる時間に収穫した実は、驚きの甘さをたたえています。

収穫だけじゃない! 旬のフルーツスイーツ

県内の観光果樹園の多くはカフェを併設・運営しており、果物狩りだけでなく旬のフルーツを使ったスイーツを味わうことができます。

天童市のやまがたさくらんぼファーム内にある「Oh! Show! Café(オウショウカフェ)」では、とれたてのフルーツを使ったパフェが大人気。オリジナルのさくらんぼパフェを作るワークショップも開催しているので、さくらんぼがゴロゴロと乗った自分だけの“フォトジェニックパフェ”を作ってみてはいかがでしょうか。同じく天童市にある「フルーツカフェRulave(ルレーヴ)」では、仲野観光果樹園のフレッシュフルーツをふんだんに使ったパフェやパンケーキ、クレープなど彩り鮮やかなスイーツを提供しています。

また、上山市の高橋フルーツランドが運営する「HATAKE STYLE(ハタケスタイル)」では、地産食材にこだわったランチやデザートを提供。おいしい完熟フルーツを贅沢に使ったパフェや、さくらんぼのソフトクリームがいただけます。

良運とパワーをもらう、出羽名刹三寺まいり

宝珠山 立石寺(山寺)

山形が誇る開山1100年以上の古刹を詣でる「出羽名刹三寺まいり」。霊験あらたかな3つのスポットを巡り、悪縁切り、若返り、そして縁結びのご利益にあやかりましょう。

1か所目は、あの松尾芭蕉が句を詠んだといわれる名所「立石寺」(通称:山寺)。薬師如来が安置されており、「良縁を結ぶために、悪縁を断つ」悪縁切りの寺として知られています。

2か所目は、寒河江の緑に包まれ厳かにたたずむ「本山慈恩寺」。国県市指定の文化財が 200 を超える文化財の宝庫でありながら、美人・若返り信仰としても注目の寺院で、本堂入口に置かれている鋳鉄仏餉鉢(ちゅうてつぶっしょうばち)の中に頭を入れると若返りの効果があると伝えられています。 鈴立山 若松寺

3か所目は、縁結びの観音様で知られる「若松寺」です。花笠音頭で「めでためでたの若松さまよ」という一説があるほど、地元で親しまれてきました。「若松寺の住職と握手をすると良縁が授かる」という口コミが広がり、住職の元へ握手を求める人たちが訪れています。

パワフルな絶景と温泉を堪能できる蔵王

山形県と宮城県の県境に位置する蔵王連峰。山頂の火口湖「蔵王の御釜」は、エメラルドグリーンの湖水が神秘的な美しさをたたえる、蔵王の夏を代表する景観です。早朝は朝日が差し込み、美しいグラデーションを生み出す幻想的な時間を体験することができます。蔵王連峰の西麓にあるのが、開湯から約1900年の歴史を誇る蔵王温泉。強酸性の硫黄泉が肌を白くなめらかにすることから「姫の湯」、子供が元気に育つことから「子供の湯」とも呼ばれています。温泉街にはそこかしこに湯気が立ち上り、旅館や日帰り温泉施設で湯巡りが楽しめます。

山形の食を巡る「やまがたグリぐる 農園ランチめぐり」

「やまがたグリぐる 農園ランチめぐり」とは、県内各地32か所の農家レストランや飲食店が参加し、地域食材をふんだんに使った料理を「農園ランチ」として提供するプロジェクト。農園ランチのメニュー化が認定される条件は、①地域食材の使用が5割以上である(または自家栽培する食材をメインに使用している)、②生産者や調達先が明確である、③食材や地域への思いを込めて調理されている、の3つです。

2021年5月15日~11月30日の実施期間中に、特典付きガイドブック『農園ランチめぐりGUIDE BOOK 2021』(定価700円)を参加店に提示すれば、自家製野菜のプレゼントやランチへの一品追加などの特典が受けられます。ガイドブックには料理に込められた思いなども掲載しているので、持参のうえこだわりの農園ランチを食べに出かけてみては。

大正ロマン漂う銀山温泉で、レトロな街歩きを

銀山川の両岸に木造の温泉旅館が趣深く立ち並び、まるで大正時代にタイムスリップしたかのようなレトロな景観広がる銀山温泉。夕暮れ時にはガス灯に火がともり、さらにノスタルジックな風情を演出してくれます。そんな銀山温泉では、散策を楽しみましょう。立ち並ぶ旅館の壁には鏝絵(こてえ)と呼ばれるカラフルな絵が描かれていたり、道路には雪の結晶を模したタイルが埋め込まれていたりと、目でも楽しめる仕掛けがたくさん。温泉街の入り口にある「和楽足湯」では、銀山川のせせらぎを聞きながら源泉かけ流しの足湯に浸かることができ、旅の疲れをじんわりと癒してくれます。そのほか周辺には食べ歩きグルメやひと息つけるカフェ、おみやげ屋さんなども充実しているので、気になるスポットへ足を運んでみましょう。貸衣装をレンタルすれば、さらに大正ロマン漂う街歩きが楽しめますよ。9月には特別なライトアップも実施されるそう。

少し時期は先になりますが、雪景色はとくに幻想的! ぜひ冬にも訪れてみてください。

山形と世界をつなぐセレクトショップ「GEA」

県のほぼ中央、寒河江市でひときわおしゃれな石蔵の建物が目を引く「GEA(ギア)」。ここは、ものづくりにこだわりオリジナリティあふれる製品を世界に発信する紡績・ニットメーカーの佐藤繊維が2015年にオープンした複合ショップです。かつて工場として使用していた石造りの蔵をリノベーションした2棟の建物内に、つくり手の視点でセレクトされたファッションアイテムが並ぶ「GEA1」、暮らしを彩るツールやインテリアグッズが揃う「GEA2」、山形食材を使ったレストランがある「GEA3」の3エリアがあります。

衣・食・住を通して、グローバルとローカルの垣根を越えた新しいライフスタイルを提案するGEA。訪れるたびにセンスが磨かれるような注目スポットです。

おわりに

山形県村山地域の見どころをご紹介しました。産地ならではのグルメやパワースポット、温泉街、セレクトショップ、どれも実際に足を運んで楽しみたいものばかり。

今回紹介したスポットなども周遊する4コースのバスが乗り放題のパス「やまがた巡るたび出会う旅周遊パス」も発売中なので、ぜひ次の旅の参考にしてみてください。

やまがた巡るたび出会う旅周遊パス



やまがたへの旅(山形県観光公式サイト)

情報提供元: 旅色プラス