はじめに


夏の観光名所の定番・沖縄県。リゾート地の印象を持つ人も多いかと思いますが、日本の中でも独特の文化を持つエリアだからこそ、地域に根付いたお祭り文化も必見です。特にお盆明けの8~9月にかけて行われる伝統的なお祭りをご紹介します。


①塩屋湾のウンガミ(海神祭)


「塩屋湾のウンガミ」は、約500年の歴史を持つ五穀豊穣と無病息災を祈願する、国指定無形民俗文化財に指定されているお祭りです。旧盆明けの最初の亥の日に、本島北部にある大宜味村塩屋湾で行われます。「亥」とは十二支のひとつである「いのしし」のことで、年や月と同じようにそれぞれの日付に十二支が振られているので、12日ごとに亥の日が回ってくるのです。

沖縄県や奄美大島で信じられている海のかなたの世界「ニライカナイ」から神様を迎え入れる儀式や、男性が舟漕ぎ競争をして、それを女性が腰まで海に浸かりながら太鼓を鳴らして迎えるウガンバーリーなど、どれも迫力満点。昔からの形式を代々受け継いだ伝統の祭を肌で感じてみて。


◆塩屋湾のウンガミ
住所:沖縄県国頭郡大宜味村塩屋湾
電話番号:0980-44-2453
開催期間:旧盆明けの初亥の日


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②首里城公園「中秋の宴」(9月)


1879年までの450年間、琉球王国だった時代に中国皇帝の使者「冊封使」を歓待するために開かれていた「冊封七宴」という宴のひとつが、首里城公園で行われる「中秋の宴」。旧暦の8月15日、中秋の名月のもとで行われていた「中秋の宴」を再現した幻想的でドラマチックなお祭りが行われます。

月明かりのもと、首里城の正殿を背に、人間国宝による舞や演奏、琉球の古典舞踊、組踊といった鮮やかな世界が広がります。そのほか首里城祭の国王・王妃を選ぶ公開選出大会が行われるなど、琉球王朝にタイムスリップしたかのような心地で、幻想的な世界に酔いしれましょう。

◆首里城公園「中秋の宴」
住所:沖縄県那覇市首里金城町首里城公園
電話番号:098-886-2020
開催期間:9月22日(土)、23日(日)18:30~21:00


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③全島獅子舞フェスティバル(10月)


沖縄県内の各地で悪霊払いや五穀豊穣、地域繁栄などの祈願をこめて舞われてきた様々な獅子舞が一堂に会し、民俗芸能である獅子舞の保存や継承をしているお祭りが本島南部、うるま市で行われる「全島獅子舞フェスティバル」です。

獅子舞は旧暦8月15日ごろに各地で行われますが、さまざまな地域の獅子舞を一度に目にすることができのはとっても貴重。地域ごとに個性があり、また年によって集まる地域も違うので見応えがあります。


◆全島獅子舞フェスティバル
住所:沖縄県うるま市石川石崎1丁目2石川運動場
電話番号:098-978-7245
開催期間:10月28日(日)18:00~21:00
料金:入場無料


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④沖縄全島エイサーまつり(8・9月)


日本では各地に死者の魂を供養するために盆のころにみんなで踊る「盆踊り」の風習がありますが、沖縄県でそれにあたるのが「エイサー」です。沖縄県の伝統芸能であり、各地域がそれぞれの型を持っていますが、県内各地、さまざまな地域から踊り手が集まって、にぎやかに踊る「沖縄全島エイサーまつり」はいまや沖縄の風物詩です。

祭りは3日間に渡り、毎年30万人あまりの観客動員数を誇ります。体中に響くお囃子、歌声、地面まで揺れるような太鼓の音、人々の熱気……と、沖縄の魂が感じられるお祭りです。


◆沖縄全島エイサーまつり
住所:沖縄県沖縄市コザ運動公園(沖縄市総合運動場)、沖縄市胡屋十字路周辺
098-937-3986
開催期間:8月31日(金)、9月1日(土)、2日(日)
料金:スタンド席のみ有料 ※要問合せ


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おわりに


沖縄県の伝統や文化を肌で感じられるお祭りを4つご紹介しました!
地域に根付いた文化や、その背景にある願い、そして昔から受け継がれてきた歴史背景など、知れば知るほど奥が深いお祭り。その土地に住む人々との交流も目的のひとつにしながら、ぜひ足を運んでみてください。



情報提供元: 旅色プラス