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顧客満足度(CS)調査や消費者動向等のマーケティングリサーチカンパニーの株式会社J.D. パワー ジャパンは、新型コロナウイルスとホテル利用に関する意識調査の結果を発表し、感染予防対策を前提に「温泉・浴場」「ビュッフェ」に高い利用意向があることを明らかにした。
「新型コロナウイルスと旅行意向に関する調査」は、2020 年 6 月 5 日~ 6 月 8 日に過去1年間にビジネス又はプライベート目的で 1 泊以上の旅行をしたことのある 20 ~ 69 歳の男女 1,909 名を対象に実施したもの。
ウィズコロナ時代において、新型コロナウイルスの除去対策と3密回避のための対策を重要とする割合は 8 割強。対策は重要ではないと考える割合は1割を切り、ホテルの感染防止対策の重要度が非常に高くなっていることが明らかになった。
ホテルの感染防止対策についてどこまで強力するかについて、入店やチェックイン時の手の消毒や海外渡航歴の確認は「進んで協力する」が 7 割を超える一方で、自身のプライバシーが関係してくる対策には協力意向が低い傾向があることがわかった。
ホテルの施設・サービスの利用意向については、大半が感染対策は不可欠とした上で、「温泉・浴場施設」で82%、「ビュッフェ形式の朝食」70%、「朝食以外のビュッフェ」69%。「ホテルのレストランのテイクアウト」は78%が利用意向ありと回答。
新型コロナウイルスの感染防止対策として一部のの宿泊施設では、ビュッフェ形式での提供を取りやめたり、大浴場の利用を停止するなどの動きもみられるが、感染症予防対策の実施を前提としつつも利用意向が高いことが明らかになった。
今後のホテル選定時の重視点については、「客室料金の安さ」35%、「場所の便利さ」28%、「サービスの評判」26% に続いて、「衛生に関する情報を明確に提供していること」が 25% となり、感染防止対策の重要度が高まっていることを裏付けた。
すでに、多くの宿泊施設で、なんらかの感染防止対策を行っているとみられるが、衛生に関する情報がホテル選定の一要因ともなる状況であることから、感染防止の対策状況を積極的に発信していくことも重要になってきているようだ。