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世界最大級の口コミプラットフォームの TripAdvisor(トリップアドバイザー)は、オンライン旅行サイトの Trip.com(トリップドットコム)と戦略的パートナシップを締結し、共同で合弁会社の設立し中国市場に向けた新しい取り組みを開始することを明らかにした。
Trip.com Group Ltd. は、2019年 11 月にこれまでの社名である Ctrip.com International Ltd. から名称変更及びリブランディングを実施。中国最大の宿泊予約サイト Ctrip(シートリップ)のイメージが強い同社が、 Trip.com というブランドを通じてグローバル展開を強化していくための一手となった。
取引終了後に Trip.com が行った声明発表によると、TripAdvisor China と呼ばれる新しい合弁会社の大株主は Trip.com で、マーケティングに関するノウハウを提供。
TripAdvisor は残りの40%を保有し、中国での展開に対して長期的な独自ブランドの権限を提供するほか、Trip.com グループ が持つ Trip.com、Ctrip、Skyscanner、Qunar といったブランドに対しても、TripAdvisor のコンテンツを提供する予定だ。
この合弁会社は、Ctrip Investment Holding Ltd. と TripAdvisor Singapore Private Ltd. の2つの関連会社を通じて運営管理される。
今回の戦略的パートナーシップが合意・締結するに至った背景には、中国市場に加えてグローバル展開を加速させたい Trip.com と、巨大なマーケットを有する中国市場で自社コンテンツを提供したい TripAdvisor 両社の思惑が一致したことによるところが大きいと見られる。
TripAdvisorの主席兼CEO、Stephen Kaufer氏は「Trip.comグループとの戦略的提携はとても喜ばしいことです。これにより、TripAdvisorのグローバルな影響力はさらに拡大し、中国のアウトバウンド観光客に向けた価値ある旅行企画にもつながる」と述べた。
Trip.comグループのCEO孫潔は、「TripAdvisor は世界トップクラスの観光プラットフォームで、Trip.com グループにとっては理想のパートナーです。我々の海外展開は、年々発展してきており、さらなる発展のためにも全世界の観光商品のシームレスな予約サービスが必要とされてきています。」と今回の提携の重要性についてコメントしている。
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