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民泊、バケーションレンタル運営会社の米Vacasaは、プライベートエクイティーファンドのシルバーレイク(Silver Lake)が主導する投資ラウンドで、約 345 億円(3億190万ドル)の資金調達を実施したことを明らかにした。本ラウンドには、既存株主のRiverwood Capital、Level Equity、NewSpringも参加している。
スタートアップデータサービス大手のCrunchbaseによると同社の累計調達額は、5億 2600 億ドルにものぼり、民泊、バケーションレンタルの運営会社としては過去最大規模になるとみられる。
Vacasaは、オレゴン州ポートランドに拠点を置く北米最大級の民泊、バケーションレンタル運営会社。民泊オーナーと旅行者をマッチングする民泊仲介サイトの運営に加えて、独自のテクノロジーを活用し民泊の運営管理も手掛けているのが特徴だ。
民泊仲介サイトを手掛けるサービスには、Airbnb(エアービーアンドビー)※やHomeAway(ホームアウェイ)などがあるがいずれも、原則マッチングプラットフォームの運営に特化しており、民泊の運営代行サービスまでは手掛けていない。
Vacasaは、世界中の民泊、バケーションレンタルオーナーに対し、物件管理ソリューションを提供。Vacasaが提供するダイナミックプライシングとマルチチャネルの運営管理サービスにより、乗り換えオーナーの初年度年間収益は平均31%増加するという。
同社が運営管理する宿泊施設に滞在するゲストは、現地でのオンサイト管理、専門的に掃除された物件、使いやすいモバイルアプリ、24 時間 365 日対応可能なゲストサービスを利用可能。2009年の創業から約 10 年ですでに2,000万人以上のゲストに宿泊先を提供してきたという。
Silver LakeのマネージングディレクターのJoerg Adams氏は「Vacasaは既に北米のマーケットリーダーとしてその地位を確立している。今後は、不動産オーナーに対する高い投資利回りとゲストに対する優れたサービスを提供する、グローバルブランドになる可能性がある」と述べた。
米Vacasaはこのほど、米大手タイムシェア事業会社のWyndham Destinations(ウィンダムディスティネーション)から民泊、バケーション部門のWyndham Vacation Rentalsを 175 億円(1.62億ドル)で買収した。
Wyndham Destinations は、ニューヨーク証券取引所に上場しているタイムシェア(リゾート共有システム)事業会社で、110カ国以上の国で 220 のバケーションオーナーシップリゾートと4,300以上の加盟リゾートを有している。
Vacasa と Wyndham Destinations は、2019年7月30日に正式な買収契約を締結。50 都市 9,000 以上の Wyndham Vacation Rentals のリゾート物件は、2020 年秋をめどに Vacasa プラットフォームへ移行予定で、統合完了後は 23,000 件以上に拡大する見込み。