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飛行機に搭乗する際、航空会社のスマートフォン向け公式アプリから事前にチェックインを済ませたり、自動チェックイン機で座りたい座席を選んだ経験があるだろう。
世界大手ホテルチェーンのヒルトンは、フロントでのチェックイン前にホテル客室を自ら選んだり、スマートロックで客室の鍵を解錠できるようにする、これまでにない全く新しいホテル体験を提供しようとしているのをご存じだろうか?
他にも、自身のスマートフォンから事前に追加の枕やお好みのスナックの要望を伝えることができたり、ウーバーで地元の人気スポットに行けるなど新しいサービスを増やしている。
自社の会員プログラムであるHilton Honors(ヒルトン・オナーズ)で会員向けに提供するスマートフォンアプリでヒルトンが目指す「ホテルの未来」に迫った。
これまでホテルの客室は、自分で選ぶことができずフロントでチェックインの際に、何号室なのかを言い渡されるというのが一般的だ。航空機では事前に好きな座席を選べるのにホテルの客室はこれまで宿泊客が自由に座席を選ぶことはできなかった。
ヒルトンは、会員向けに提供するHilton Honorsアプリから飛行機のように事前チェックインを可能にし、フロア図に表示された客室番号から宿泊したい客室を好きに選択できるようにする。(※)
これにより、エレベータに近い部屋を事前チェックイン時に抑えたり、好みの景色が望める部屋を抑えたりすることができるようになり、今までなかった新しい宿泊体験が可能だ(※)。
到着前に選択された客室は確定されるわけではなく、到着時の空室状況により希望に添えない場合もある(※一部ホテルのみの対応)。
特に昨今ヒルトンが力を入れているのがホテル客室の「スマートロック化」だ。
キーレス・チェックインサービスDIGITAL KEY(デジタルキー)では、自身のスマートフォンにダウンロードしてある会員アプリのHilton HonorsからBluetooth(ブルートゥース)で解錠できるようにする。
現在は、国内のコンラッド大阪、ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城で「デジタルキー」を導入済みとなっているが、ヒルトンは2019年までに国内で展開するホテル全室で導入する考えだ。
ヒルトンのキーレス・チェックインサービスでは、部屋の準備が完了次第アプリにデジタルキーが届き、アプリから事前にチェックインを済ますと客室の鍵をアプリで解錠できるようになる。
会員向けアプリを通じた事前チェックイン及びスマートロックは徐々に対応ホテルを増やしているサービスとなっているが、その先にヒルトンはどのような「ホテルの未来」を想像しているのだろうか。
ヒルトンは、ホテル客室内の家電製品をつなぎスマホから操作可能にする「コネクテッドルーム」化をこれから拡大しようとしている。
家の中の照明やエアコンなどの電化製品をセンサーで自動調整したりスマートフォンアプリなどからの一元管理を可能にする「スマートホーム」のホテル版ともいうべきサービスだ。
ヒルトンの「コネクテッドルーム」では、会員向けアプリから部屋の照明やブラインドや温度の調節を行えるようにするほか、チェックイン前にルームサービスや、アメニティの追加もリクエストもできるようにする。
ヒルトンは、ゲスト・ロイヤルティ・プログラム会員向けにHilton Honorsアプリを通じてスマートロックから事前チェックインサービス、コンシェルジュサービスなどこれまでにない新しいホテル体験を提供していく。
また、次回のホテル予約もこのアプリからダイレクトに予約することもできるアプリを通じて、顧客ロイヤルティを高めていく考えのようだ。