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コンビニエンスストアのローソンで、民泊用の鍵の受け渡しサービスが始まった。東京都中央区の「ローソン GINZA SIX店」で1月22日、民泊物件の鍵を受け取ることができる専用ボックスを設置。1月末現在は都内6店舗でサービス展開中で今後は需要のある大都市などを中心に、数百店舗への拡大を予定する。
運営しているのは欧米を中心に、シェアリングエコノミーなどの鍵の受け渡しの拠点を設置しているカナダのベンチャー企業「Keycafe」。Airstairの取材に対して同社は「北米では利用者の半数は民泊利用であるが残りの半数はペットケア代行やカーシェアリング、家事代行の用途でも利用されている」と語った。
予約などの手続きが完了すると、メールで鍵の保管場所や専用ボックスを開錠するパスワードが送られる仕組み。ホスト(民泊事業者)とゲスト(民泊利用者)が対面することなく、ローソンのキーボックスを介すことで鍵の受け渡しがスムーズにできるのがメリットだ。
店内にはインターネットを活用したIoTの19個の専用ボックスを配置。ゲストは、電子メールやショートメッセージで受け取った指示に従いボックスを開錠し、鍵を取り出す。
Keycafeは民泊の仲介サイト世界最大手のAirbnb(エアービーアンドビー)のホストアシストパートナーで、連携設定を行うことでアクセスコードをゲストに自動配信できる。またこのアクセスコードはチェックインからチェックアウトまでのみ有効なものでセキュリティ対策も万全だ。
都内のコンビニは24時間営業しており、ゲストは24時間365日いつでも鍵を取り出すことができるのもメリット。鍵の受け渡しの拠点となるコンビニは、現状ではローソンやカフェが主となっているが「他の業態「の小売店や店舗にも展開する」との事。
民泊では基本的にホストとゲストが対面することなく、パソコンやモバイルを通じて宿泊手続きなどのやりとりを行うことが多く、鍵を郵便受けや専用の収納ボックスに入れ、開錠方法などを伝えるのが一般的だ。
一方で、民泊を利用するのは大半が訪日外国人で、開錠方法がスムーズにいかないケースも少なくない。コンビニに設置されたキーボックであれば24時間365日空いており、鍵の受け渡し方についても事前に自動でメール配信できることから、インバウンドにとって利用しやすくなる。また、Keycafeによる24時間サポートがあるのも安心だ。
ゲストにとって、食料品や日常品の買い物と鍵の受け渡しが同時に完了できるもの魅力だ。店舗にとっても、新たな顧客の獲得によって、売り上げ増につながる可能性も出てくる。今回の取り組みは、「コンビニ」「ホスト」「ゲスト」の三者にとってそれぞれ大きなメリットがあると言えるだろう。