みなさんこんにちは。トラベルジャーナリストの橋賀秀紀です。先日、エアカナダの50,000マイルを利用してシンガポールへANAのファーストクラスで行ってきました。ラバトリーへ行き、戻ってくるとブランケットが直され、角が折られている(笑)。この過剰とすら言える日系のきめ細やかさは、やはり世界トップレベルだと痛感した次第です。


さて、今回のネタは北朝鮮。


北朝鮮行きのツアーというとみなさん「高い」とお思いではないでしょうか。たしかに日本発のツアーは最も安いものでも20万円以上かかる。ソウル往復が10,000円台が常識ということを考えるとあまりにも高い。


北朝鮮に安く行くための前提条件は中国までは別に航空券を手配して、中国発の北朝鮮行きのツアーに参加すること。それでも多くの旅行会社でツアー代は10万円以上かかります。


そんな中、圧倒的に安い旅行会社が、筆者の知り得る限り一つだけあります。それがヤングパイオニアツアーズです。


ヤングパイオニアツアーズ


http://www.youngpioneertours.com/


西安に本拠地を置くこの旅行会社は、2008年にイギリス人によって設立されました。この旅行会社ではさまざまな北朝鮮ツアーを催行していますが、そのなかでも最も安かったのが中国と北朝鮮の西側の国境の町丹東から鉄道で平壌を往復する2泊3日のツアーで445ユーロ(約51,000円)。平壌での泊まりはなんとドミトリーです。これはウルトラ・バジェット・ツアーとよばれ、年間にほぼ10回催行されています。


North Korea Ultra Budget Tours


A is for Alcohol



ちなみに2016年1月に北朝鮮当局に拘束されたアメリカ人青年が利用していたのは、このヤングパイオニアツアーズでした。


北朝鮮が米国人大学生を拘束、「敵対的行為」で


http://www.cnn.co.jp/world/35076685.html


そのヤングパイオニアツアーズが新たに始めたのがなんと、北朝鮮1泊2日のツアーであるウィークエンドツアーズ。



North Korea Weekend Tours


A is for Alcohol



お値段は395ユーロ(約46,000円)と、2泊3日バージョンとあまり変わりありませんが、これは往路は鉄道、復路に北朝鮮の国内線を利用するものです。時間が節約できるうえ、鉄道と北朝鮮国内線の両方を体験することができます。



北朝鮮のツアーそのものは土日の1泊2日ですが、その前後に丹東まではどのように行き来すればよいのでしょうか。丹東へは日本から中国国際航空などで行くことができるので、マイレージをある程度持っている人なら、特典航空券で行くのがおすすめです。ただし、有償航空券で行くのであれば丹東行きは遠いので、まずは大連まで飛ぶことをおすすめします。大連までは東京からなら往復総額2万円台でカバーできます。大連から丹東までは、丹大高速鉄道が2015年12月に開通しました。これによって日中はほぼ1時間に1本、所要時間は最短で1時間45分、2等席なら109元(約1,680円)で移動することができます。


これで日本から大連までの往復航空券、大連から丹東までの往復交通費と丹東での2泊、それにヤングパイオニアツアーのツアー代すべてをあわせて、3泊4日で80,000円ほどで収まりそうです。



なお、格安というわけではありませんが、中国発の北朝鮮手配旅行を扱う旅行会社、ジェイエス・エンタープライズには「平壌ビアガーデン3日間 モデルコース」など、なかなかユニークな企画があります。


ジェイエス・エンタープライズ


http://js-tours.jp/


実は筆者も未訪の北朝鮮。来年こそはこのツアーに参加してぜひ訪問したいと思っています。


(※日本国外務省は、人工衛星と称する弾道ミサイルの発射に伴い、北朝鮮全土に「渡航を自粛して下さい」との勧告を2月12日付けで行っております。最新の現地情報は旅行者自身で海外安全情報ホームページなどで確認し、ご自身の責任で渡航するようにお願いいたします。本記事は編集部が渡航を勧めるものではありません。)

情報提供元: Traicy