世界のアジア系レストラン、5年で年平均11%成長 旅行での食体験が需要を後押し
市場調査会社のユーロモニターインターナショナルは、アジア系レストランの需要が世界各地で増加しているとの調査結果を発表した。
レポート「世界で高まるアジア料理の需要」で明らかにしたもので、2020年から2025年にかけて、アジア太平洋地域を除く世界各地域で、アジア系レストランの売上高がレストラン業界全体を上回るペースで成長した。同期間のアジア系レストラン市場の売上高の年平均成長率は11%で、レストラン業界全体の7%を上回った。北米と西欧では、店舗数の増加率が1〜2%にとどまり、西欧では減少している。売上拡大は出店数の増加によるものではないとしている。
アジア太平洋地域フード担当インサイトマネージャーのエミル・ファジラ氏は、「専門飲料店やその他の小型業態のように急速な出店によって存在感を高めた結果ではなく、アジア系レストランでの消費支出そのものが実際に増加していることを反映している」と述べている。
背景には旅行とアジア文化への関心の高まりがある。世界の旅行者の4人に1人がアジア太平洋地域を旅行先に選んでいる。同社が39か国、各国約1,000名を対象に実施した2026年版の消費者調査によると、世界の消費者の約6人に1人が旅行先を選ぶ際の重要な要素として「食事の質」を挙げており、「現地文化を体験したい」と考える消費者の割合を上回った。旅行先で味わったアジア料理を帰国後も楽しみたいと考える人も増えている。
世界の冷凍食品市場では、韓国料理が国・地域別の料理ジャンルで5位に入り、2020年から2025年にかけて年平均15%の成長率を記録した。日本料理は4位となっている。アジア料理は、手間のかかる調理を避けたいというニーズに対応してきたことで競争力を高め、2025年にはチルド、冷凍食品の世界小売金額売上の38%を占めた。
ファジラ氏は、「グローバル企業がアジア料理を展開するには、家庭でも手軽に調理できる形で提供することが欠かせない。ハラール対応や地域ごとの辛さの調整などを通じて、アジア料理らしさを保ちながら現地の食習慣や嗜好に合わせられるブランドにとって、大きな成長機会となる」としている。