スプリング・ジャパン、機材増強で中国の“空白地帯”開拓 JALの737転用、10機体制へ
スプリング・ジャパンは10月26日、ボーイング737-800型機を4機追加導入すると発表した。2027年度以降に段階的に導入し、現在の6機から2030年までに10機体制への拡大を目指す。主軸となる日中路線を拡充し、供給量を2025年度比で約2倍に引き上げる。
追加する4機は、日本航空(JAL)が現在運航している機材を改修して転用。座席数は既存機の189席に対し、183席となる。既存機の座席数は変更せず、導入後は2種類の客室仕様で運航する。
成田空港で開いた記者会見でスプリング・ジャパンの浅見達朗社長は、供給量の指標となる有効座席キロ(Available Seat Kilometers:ASK)を、2025年度の20億1,600万座席キロから、10機体制への移行後には約40億座席キロに拡大する方針を説明。特に、日本〜中国間の国際線を優先して拡充する考えを示した。
スプリング・ジャパンは現在、東京/成田〜北京・上海・ハルビン・大連・天津・南京・寧波線の国際線7路線と、東京/成田〜札幌/千歳・函館・広島線、名古屋/中部〜札幌/千歳線の国内線4路線を展開している。
国際線の路線開拓で狙うのは、他社が運航していない「ホワイトスポット(空白地帯)」だ。浅見社長は「マーケットの中で誰も飛んでいないところ」に、同社のコスト構造を生かして就航することで、利用者の利便性を高められると説明。「独自の路線を開拓していくのが、一番強い思いとしてある」と意気込みを見せ、これまで日本から直行便で行けなかった都市への就航の可能性を問われると、「狙っていきたい」と応じた。
今冬ダイヤの航空券を販売していない東京/成田〜大連・南京線については、「状況を見ながら、就航できる環境になったらしっかり就航していく」と述べるにとどめ、具体的な運航時期は示さなかった。
一方、国内線の拡充については、「メインはやはり短距離の国際線」とし、国際線の増便が中心になると説明。国際線と国内線の割合は現状で約8対2といい、今後も中国路線を7~8割程度とする見通しを示した。
スプリング・ジャパンの事業展開をめぐっては、同社が運航を担うヤマトグループとJALグループによる国内線貨物専用機(エアバスA321-200P2F)が、2027年6月をめどに運航を終了する予定。浅見社長によると、増機に伴って必要となる運航乗務員は、この貨物機を担当する乗務員の737型機への型式移行と、新規採用を組み合わせて確保する方針。貨物専用機事業の終了が及ぼす影響については、「旅客事業の拡大に直接の影響はない」とした。