スターフライヤーは9月2日、北九州〜台北/桃園線の運航を約6年半ぶりに再開した。


同路線は2018年10月28日に開設。当時は150席仕様のエアバスA320ceoで1日1往復を運航していたが、コロナ禍の影響で2020年3月11日から運休していた。


再開後は週3往復でスタートする。北九州発の7G801便は水・金・日曜、台北/桃園発の7G800便は月・木・土曜に運航。10月24日までの夏ダイヤでは、7G801便が午後11時40分に北九州を出発し、翌午前1時10分に台北/桃園へ到着。7G800便は午前3時に台北/桃園を出発し、同6時20分に北九州に到着する。


10月25日からの冬ダイヤでは、7G801便は午後11時50分北九州発、翌午前1時30分台北/桃園着、7G800便は午前3時台北/桃園発、同6時15分北九州着となる。いずれも深夜・早朝帯のダイヤだ。



日本発の利用者にとっては、台北への到着も帰国便の出発も深夜帯となる。一方、9月2日に北九州空港で開いた記念式典で、スターフライヤーの町田修社長は、北九州、台北/桃園の両空港が24時間運用である強みを生かしたダイヤだと説明。「現地での滞在時間を有効に活用でき、観光にもビジネスにも利便性が高い」との認識を示した。


運休前は、ギャレーにホットミール提供用のオーブンを備えるJA25MC以降の機材を国際線仕様機として使用していたが、再開にあたって国内線・国際線の仕様区別を撤廃。原則として、2023年から導入を進めている162席仕様のエアバスA320neoを投入するが、運用の都合などで従来のA320ceoで運航する場合もあるという。


6年半ぶりの台北線に搭乗



運航再開初便となった9月2日の7G801便には、A320ceo(機体記号:JA25MC)がアサインされた。93名が利用し、大半は日本人だったものの、台湾人の姿も3割ほど見られた。


[caption id="attachment_380942" align="alignnone" width="900"] ▲北九州の夜景を眼下に、一路台北へ[/caption]


出発準備に時間を要し、定刻の午後11時40分から遅れて日付をまたいだ3日午前0時6分、北九州空港を出発。約2時間の深夜フライトが始まった。



スターフライヤーの機材は、座席数を抑えることで広いシートピッチを確保しているのが特徴だ。黒いレザーシートにはフットレストも備え、短距離の国際線ながらゆったりと過ごせる。A320neoではシートバックモニターに代えてデバイスホルダーを設置し、インマルサットのGX衛星を利用した無料の機内Wi-Fiも提供。国際線でも利用できる。



運休前の台北線では、弁当箱をイメージした容器のホットミールを提供していたが、再開後は深夜・早朝ダイヤであることを考慮し、北九州市の銘菓などを詰め合わせた軽食ボックスに変更した。



北九州発では、「菓匠きくたろう」の「有明海苔かりんとう」「パウンドケーキ(ほうじ茶)」「北九菓(チーズ)」「北九菓(芋)」の4品を「KYUSHU SWEETS BOX」として提供する。黒を基調とした箱もスターフライヤーらしい。


台北発では、北九州市で創業した「クラウン製パン」の「星野村抹茶のマフィン」「明太チーズパイ」「チョコクッキーの塩バターサンド」「レーズンのパウンドケーキ」を詰め合わせた「KYUSHU SNACK BOX」を用意する。



ドリンクは、国内線でもおなじみのホットコーヒーやオニオンスープ、リンゴジュース、コカ・コーラ ゼロ、福岡の八女茶を用意。国際線ではアルコール類も提供し、日本酒「獺祭 純米大吟醸45 にごりスパークリング」やビールも楽しめる。



深夜便とあって、軽食の提供後は機内も徐々に静かになった。約2時間という短いフライトではあるものの、足元に余裕のあるシートは、少しでも体を休めたい時間帯にはありがたい。


[caption id="attachment_380949" align="alignnone" width="900"] ▲ブランケットも国際線専用のものを用意。国内線のものよりも軽量で肌触りがよい[/caption]


午前1時の桃園着、市内までどう移動する?



7G801便は午前1時14分に桃園空港に着陸。同21分に第1ターミナルのB6スポットに到着した。


時間帯によっては混雑することも多い桃園空港の入国審査だが、深夜時間帯は非常に空いており、ほぼ待ち時間なく通過できた。荷物の預け入れがなければ、降機から10分程度で到着ロビーに出られるだろう。



問題はここからの移動だ。深夜の桃園空港から台北市内へ向かう場合、台北駅バスターミナルまで結ぶ國光客運の空港バス(通称:1819バス)が選択肢となる。24時間運行で午前1時・2時台にも20〜30分間隔程度で運行しており、運賃は164台湾ドルだ(取材日時点)。


所要時間は約55分と案内されているが、深夜は交通量が少なく、今回は40分ほどで台北駅に到着。ホテルで休めば、翌朝から丸一日行動できる。日中の移動時間を極力減らしたい人にとっては、このダイヤならではの使い方ができそうだ。


復路初便はほぼ満席



折り返しの初便となった3日の7G800便は、147人が利用した。乗客の約9割を台湾人が占め、150席の機材はほぼ満席。午前2時55分に台北/桃園を出発し、午前6時17分に北九州へ到着した。


台湾側から見れば、仕事や夕食を終えてから空港へ向かい、機内で夜を越して早朝に北九州へ到着できる。町田社長も前日の取材で、「台湾で仕事が終わった方が家に帰って食事をして、シャワーを浴びて、桃園空港に行って、朝に来て、ずっと観光できる」と、台湾発の利用者にとっての利便性を強調していた。


実際、再開初日の往路が93人だったのに対し、台湾発の復路は147人。初便だけで需要動向を判断することはできないものの、台湾から九州への訪日需要の強さをうかがわせるスタートとなった。



スターフライヤーによると、9月の予約状況はおおむね計画通りで、10月以降も順調に予約が増えているという。「日本発のアウトバウンドにおいても、比較的近い海外旅行先として台北は人気があることから、今後の伸びにも期待している」としている。


町田社長は北九州線について、「週3運航で止まるつもりはない」と意気込みを見せており、日台双方の需要を見極めながらデイリー運航を目指す考えだ。さらに、2028年度までに東アジアで最大4路線へ国際線ネットワークを拡大し、その後は東南アジアへの展開も視野に入れる。


6年半の空白を経て再び結ばれた北九州と台北。まずは週3往復での再出発となるが、この路線ならではの需要をどこまで掘り起こせるかが、デイリー化や次の国際線展開を占うことになりそうだ。


[caption id="attachment_380950" align="alignnone" width="900"] ▲初便の乗客に配られた記念品[/caption]


■ダイヤ

7G801 北九州(23:40)〜台北/桃園(01:10+1)/水・金・日(〜10月24日)


7G801 北九州(23:50)〜台北/桃園(01:30+1)/水・金・日(10月25日〜2027年3月27日)


7G800 台北/桃園(03:00)〜北九州(06:20)/月・木・土(〜10月24日)


7G800 台北/桃園(03:00)〜北九州(06:15)/月・木・土(10月25日〜2027年3月27日)

情報提供元: Traicy
記事名:「 スターフライヤー、6年半ぶり国際線定期便 北九州〜台北線、日台双方向の需要に期待【搭乗レポート】