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スペイン消費者権利省は、機内持ち込み手荷物料金の撤廃と航空会社に対して1億7,900万ユーロの罰金を課す決定を下した。
CNBCによれば、罰金を課されたのは、ライアンエアーやブエリング航空、イージージェット、ノルウェー・エアシャトル、ボロテアの格安航空会社(LCC)5社。この多くがライアンエアーだった。ライアンエアーは、「違法かつ根拠のない罰金」として、ただちに控訴すると表明した。マイケル・オリアリー最高経営責任者(CEO)は、「ライアンエアーやその他のLCCが近年、スペインやヨーロッパ全土で成功しているのは、もっぱらヨーロッパのオープンスカイ制度と航空会社が各国政府の干渉を受けずに価格や方針を設定できる自由によるもの。スペインからの罰金はそれを弱体化させようとしている」と批判した。
国際航空運送協会(IATA)の調査では、回答者の65%が航空券はできるだけ安く購入し、必要な追加サービスには追加料金を支払うことを望んでいる、78%が航空旅行はコストパフォーマンスが良い、74%が航空会社から購入している製品やサービスについて十分な情報を得ていると感じていると回答している。
IATAのウィリー・ウォルシュ事務総長は、「これはひどい決定で、消費者の利益を守るどころか、選択肢を求める旅行者への侮辱だ。すべての航空会社に機内持ち込み手荷物の料金を課すことを禁じるということは、その費用がすべてのチケットに自動的に計上されることを意味する。次はどうなるのか。ホテル宿泊客全員に朝食代を支払わせるのか、あるいはコンサートチケットを購入する際に全員にコート預かり料金を請求するのか。EU法は正当な理由による価格設定の自由が守られている。そして航空会社はオールインクルーシブから基本的な交通手段まで幅広いサービスモデルを提供している。スペイン政府によるこの動きは違法であり、阻止されなければならない」と、痛烈に非難した。
IATAによれば、スペイン政府は2010年にも独裁政権時代に制定された法律に基づき、航空会社に罰金と制限を課そうとしたものの、EU司法裁判所によって却下されている。今回は消費者保護を定めた別の法律を優先したものだという。
機内持ち込み手荷物を乗客が機内で収納にすることにより搭乗に時間を要し、特に短距離路線で収益性に影響をもたらすという。「選択肢が減ることで乗客全員がより多くの料金を支払うのは、規則がもたらす最悪の結果」とウォルシュ事務総長はコメントした。