外務省が、中国全土の感染症危険レベルをレベル2(不要不急の渡航は止めてください)に引き上げたことに関し、茂木敏充外務大臣は国民に対して、「慎重に対応して欲しい」と、1月31日に開いた会見で話した。
アメリカでは最上級に当たるレベル4(渡航禁止)に引き上げているものの、日本はレベル2(最上位はレベル4)と低位であることに関する記者からの質問には、世界保健機関(WHO)による緊急事態宣言の際に、日本政府が行った対応に則ったものであると答えた。発生源の武漢を含む湖北省は、レベル3(渡航中止勧告)を維持している。
感染症危険情報は、レベル1(十分注意してください)は、WHOの緊急委員会が開催され、渡航に危険が伴うと認められた場合。レベル2(不要不急の渡航は止めてください)は、WHOの緊急委員会で、「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」を認定した場合。レベル3(渡航中止勧告)は、さらにWHOが感染拡大防止のために防疫・渡航制限を認める場合。レベル4(退避勧告)は加えて、感染拡大防止のために防疫・渡航制限を認め、現地の医療体制の脆弱性が明白である場合などに発出すると定めている。
外務省は、WHOの緊急事態宣言を踏まえ、感染者数の更なる増大や地理的拡大が懸念されていること、主要国が渡航の中止や撤退勧告を含む渡航情報の発信を行っていること、航空便の運休を含め交通の制約が更に拡大する可能性があることなどから、在留邦人に対して一時帰国を検討することなどを含めた、注意喚起を促すスポット情報を発出している。