デルタ航空は、12月4日、東京都内で旅行会社を対象としたセミナーを開催し、最新サービスや羽田空港から7都市を結ぶネットワークなどを説明した。
デルタ航空は2020年3月に、成田空港から羽田空港に完全移管。従来のロサンゼルス、ミネアポリスの2都市に、ポートランド、シアトル、アトランタ、デトロイト、ホノルルの5都市を加えた7都市へ、それぞれ毎日運航する。7都市からは290都市以上への乗り継ぎもできる。
例えばラスベガスへは、従来のロサンゼルスやシアトルのほか、ポートランド経由での利用も可能になる。ディズニーリゾートがあるオーランドや、語学留学需要が高いボストンはアトランタやデトロイト経由、ニューヨークへはデトロイトやアトランタを経由し、ラガーディア、ジョン・F・ケネディ、ニューアークの3空港へアクセスできる、乗り継ぎの利便性も強調した。
日本国内線からの乗り継ぎにも利便性が高いスケジュールとなる。ホノルル線を除く6路線は、東京/羽田を夕方に出発、午後から夕方に到着することから、国内航空各社の日本国内線と同日中に乗り継ぎができる。大韓航空やベトナム航空など、ワンワールド加盟各社との接続により、アジアへの乗り継ぎもできる。
フルフラットのビジネスクラス「デルタ・ワン」と個室タイプの「デルタ・ワン スイート」、プレミアムエコノミークラスの「デルタ・プレミアムセレクト」、エコノミークラス前方でゆったりした「デルタ・コンフォートプラス、エコノミークラス「メインキャビン」の4つの座席タイプを設けている。「デルタ・ワン スイート」や「デルタ・プレミアムセレクト」はホノルルとポートランド線以外の5路線のみで提供する。
主に「デルタ・プレミアムセレクト」はハネムーナー、シルバー世代の観光旅行、企業報奨旅行。「デルタ・コンフォートプラス」はプチ贅沢観光旅行、3世代家族旅行、企業ミーティング、社員旅行。「メインキャビン」はグループ旅行、学生留学、修学旅行、パッケージ旅行に向いており、同じ商品でもバリエーションを持った販売が可能であるとした。
ビジネスクラス「デルタ・ワン」と「デルタ・ワン スイート」で提供する機内食は、5種類のメインを用意。アレッシイ製の陶器で提供する。アメニティはTUMI、寝具はウェスティンのヘブンリーを採用した。
機内食はミシェラン2つ星「一汁二菜うえの」の上野法男シェフが、全クラスの和食を監修。お米は八代目儀兵衛のブレンド米「GIHEY PREMIUM RICE」を採用するなど、力を入れている。
「メインキャビン」では、11月5日からサービスを一新。ウェルカムドリンクとしてカクテル「ペリーニ」を用意するほか、機内食は前菜2種類とメイン3種類から選べる”ビストロスタイル”を導入した。バナナやスナック菓子などを「スナックバスケット」で用意するほか、スパークリングワインやハーゲンダッツ、スターバックスコーヒー、スリッパなども無料提供する。
全便で機内Wi-Fiを提供し、テキストメッセージの送受信は無料。機内エンターテイメント「デルタ・スタジオ」では、約300本の映画のうち70種類が日本語に対応する。
羽田空港には、来夏にラウンジ「デルタ・スカイクラブ」を開設。現在、「TIAT LOUNGE ANNEX」として運営しているラウンジを改修する。広さは824平方メートルで、座席数は230席。季節や時間によって変更する和洋ブッフェのほか、ヌードルバーやフルサービスのバーカウンター、シャワールームを備える。日本ならではの和のテイストを取り入れたデザインを施す。羽田空港を発着する、国際線で3番目に大きな航空会社になることから、チェックインカウンターや搭乗口はより利便性の高い位置を使用できるようになるとした。成田空港の「デルタ・スカイクラブ」は、羽田空港への移管に伴い、閉鎖する。
「フライデルタ」アプリには、モバイルチェックイン、荷物のトラッキング、遅延時などの代替フライトの提案、空港内のマップなどの機能を備え、旅行前、旅行中の様々な場面で利用できる。年内にも国際線の自動チェックイン機能や機内食の事前予約プログラムも追加する。
冒頭に登壇したヴィクター大隅日本支社長は、運航完了率や定時到着率、荷物の紛失率などで高い実績を誇ることや、機材や空港の多額の投資を強調。「デルタブランドをマーケットに浸透させて認知度をあげていく」と意気込んだ。