JR西日本は、10月24日の定例社長会見で、線路保守を含む鉄道工事の環境変化に伴い、深夜帯ダイヤの見直しを検討すると発表した。
近畿エリアでは土・日曜を含めて日々100か所以上で、およそ1,500人の社員や建設会社作業員が線路などの保守作業に従事している。こうした作業は終電から始発までの夜間の限られた時間に行われるが、線路保守に従事する作業者は年々減少しており、同社では、働きやすい環境の整備を喫緊の課題と位置付けている。一方で、大阪・京都・三ノ宮といった主要駅では近年、帰宅時間が早まり深夜時間帯の利用が減少するというような、利用者側の変化も見られている。
こうした状況を踏まえ、午前0時以降を中心に最終電車の時刻を繰り上げる、深夜帯ダイヤの見直しの検討に新たに着手した。これによって、夜間の作業時間が拡大し、一晩あたりの作業量を増やすことができ、結果、夜間作業の総日数が減ることとなる。仮に、大阪駅発の最終電車を午前0時に繰り上げた場合、おおむね年間10%ほどの作業日数の減少が期待される。