Mastercard(マスターカード)は、「世界渡航先ランキング:出発地別(Global Destination Cities Index: Origins)」の調査結果を発表した。
世界で最も人気がある200の都市や地域を訪れた渡航者の出発地を調べ、ランク付けしたもの。出発地上位10カ国・地域からビジネスや観光を目的とした渡航者数は、世界200都市を訪れた渡航者数全体の49.1%、渡航先での支出額全体の48.4%と、それぞれ約5割を占めた。
世界の人気渡航先上位200都市を訪れた渡航者の旅行支出額全体に対して、中国本土、韓国、日本、台湾からの渡航者による支出額の割合が18.5%を占め、10年前の11%から大幅に上昇したことがわかった。
アジア太平洋地域の国と地域が、出発地上位20カ国・地域の40%を占めた。中国本土は2位、韓国は6位、日本は7位、台湾は10位、オーストラリアは11位、インドは12位、インドネシアは19位、マレーシアは20位となった。中でも韓国と台湾は、海外への渡航者数が2009年以来最大の伸びを示し、2009年に比べて、韓国は6ポイント、台湾は4ポイント順位を上げた。
世界で4番目に人口が多いインドネシアは、「世界渡航先ランキング:出発地別」で19位(年平均成長率は4.6%)だった一方、渡航先での旅行支出額の伸び率では10年間で9.7%増となり、7位にランクインした。
マスターカードのルパート・ネイラー(Rupert Naylor)アジア太平洋地域データ・サービス担当シニア・バイスプレジデントは、「アジア太平洋地域の動向において最も興味深いのは、同地域の人々の渡航先における旅行支出額が過去10年間で2倍近くに増え、世界の旅行支出額に大きく貢献しているということだけではなく、人口に対する海外渡航者数をみると、これはまだ氷山の一角に過ぎないということにあります。特に、地球上で最も人口が多い中国本土、インド、インドネシアにおいて顕著で、これらの地域における2018年の国民100人あたりの海外渡航回数(1泊以上、世界200都市)がそれぞれわずか1回、0.5回、1.7回だったことを考えると、これらの国の旅行支出額は、今後も大きく拡大することが予測されます。地方自治体や企業がこれらの知見を活用して計画を立て、旅行、観光、小売業を促進していける大きな機会が存在していることを示しています。」とコメントしている。