ANA総合研究所は、2019年夏季スケジュールの日本発着国際線の航空座席供給量を取りまとめた。供給座席数は昨年比10.4%増の約3,673万席となった。
航空会社別では、全日本空輸(ANA)が約405万席で、全体の11%を占めてトップ。次いで、日本航空(JAL)が約315万席(全体の8.6%)、チャイナエアラインが約150万席(同4.1%)の順で続いた。
日本国内の就航地別では、東京と大阪の3空港では昨年比7.4%の増加に留まったものの、それ以外の27空港では同20.3%と大幅に伸びた。
成田国際空港では、ソウル(18.7万席)、バンコク(8.8万席)、香港(5.8万席)など約1,249万席。羽田空港では、シンガポール(5.8万席)、北京(5.2万席)、ウィーン(5.1万席)など約625万席。関西国際空港では、バンコク(18.8万席)、ソウル(9.7万席)、天津(8.2万席)など約870万席、それぞれ増加した。
それ以外の国内27空港では、ほとんどの空港で前年比増加したものの、小松、新潟、広島、長崎の4空港では前年比で減少した。
また、フルサービスキャリアの供給座席数は5.2%の増加に留まったものの、格安航空会社(LCC)は26.7%と急激に増えており、上位はソウル、台北、バンコク線だった。
ソウル線は、東京/成田(15.8万席増)、札幌/千歳(14.1万席増)、大阪/関西(8.1万席増)、福岡(7.9万席増)の順。航空会社別では、ジンエアーが18.8万席、イースター航空が13.2万席、チェジュ航空が12.4万席、供給座席数を増やしている。
台北線は、大阪/関西(8.1万席増)、仙台(3万席増)、沖縄/那覇(2.2万席増)、名古屋/中部(1.3万席増)と、首都圏空港は上位に入らなかった。航空会社別では、ピーチが9.1万席、エアアジアXが4.5万席、エアアジア・ジャパンが3.8万席、供給座席数を増やしている。
バンコク線は、大阪/関西(18.6万席増)、東京/成田(16.9万席増)、名古屋/中部(11.1万席増)、福岡(4.5万席増)の順で、上位3都市は10万席以上増やした。航空会社別では、タイ・ライオン・エア(19.2万席)、タイ・エアアジアX(16.5万席)、ノックスクート(16.2万席)の順となった。
海外の就航地域別の座席供給量は、北米路線は、ホノルル、シアトル、デトロイトなど5空港では前年比12.3万席増加した一方、バンクーバー、シカゴ、サンフランシスコなど5空港では同9.2万席減少した。
欧州路線では、ヘルシンキ、ウィーン、ミュンヘンなど10空港では同41.7万席が増加。減少したのはフランクフルトのみで、同7.8万席の減少に留まった。
アジア路線では、ソウル(69万席)、バンコク(47.2万席)、台北(27.1万席)など48空港で同339.1万席が増加した。減少したのは、デンパサール(7.9万席)、サイパン(4.4万席)、グアム(4万席)など15空港で29.9%減少した。