スカイマークは、11月14日の東京/羽田発札幌/千歳行きのSKY705便に乗務予定だった機長から、運航前のアルコール検査で陽性反応が確認され、遅延が発生したことから、国土交通省に経緯と対策を11月22日、報告した。
機長はアメリカ国籍の49歳。同日午前7時40分頃に、第1ターミナル5階のFOCルームに出頭し、2回のアルコール検査を実施したところいずれも陽性となった。詳細なアルコール検査を実施する際の検知器の操作や手順を明記した取扱説明書が見つからず、代替の乗務員を手配し、同便は定刻より23分遅れで出発した。
機長は前日の午後3時から午後7時にかけて、500ミリリットルの缶ビール7本を飲酒したものの、規定上飲酒を禁止している、出発時刻の12時間以内の午後8時40分以降の飲酒はなかった。同便出発後の午前9時37分と午前10時6分に2回のアルコール検査を実施したところ、測定結果は1リットルあたり0.10ミリグラム、0.08ミリグラムだった。
再発防止策として、アルコール検知器の管理体制強化や、第三者の立会によるアルコール検査の実施、検査記録の保存や管理、飲酒に関するカウンセリングや定期的な教育、新たなアルコール検知器の導入、飲酒に関わる基準値の見直しなどを行う。機長のほか、会社の管理責任についての処分を検討する。
スカイマークでは、「本件につき乗務前にアルコールが検出されたこと、それにより遅延を発生させたことについて、また、ご搭乗いただいたお客様をはじめ関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、改めてお詫び申し上げます」とコメントしている。