みなさんこんにちは。トラベルジャーナリストの橋賀秀紀です。
今月はユナイテッド航空の5,000マイルで「静岡→那覇→羽田→稚内」、アラスカ航空の25,000マイルで「利尻→丘珠→釧路→羽田→バンコク→羽田」とまわります(羽田~バンコク往復はビジネスクラス)。それぞれ24時間以内の滞在となりますが、目まぐるしく様々なところをまわることをあえて楽しもうと思っています。
https://www.traicy.com/20161209-fukabori
さて、今回のネタは、高級ホテルチェーンであるスターウッドホテル&リゾートのロイヤリティプログラム「スターウッド・プリファード・ゲスト(SPG)」のスターポイントのセールについてです。
「いや、自分は航空券やマイルには興味あるけれど、高級ホテルとか泊まらないから…」という人もぜひ注目していただきたいと思います。購入したスターポイントはすべてマイレージに移行し、ホテルは1泊もしなくてもよいという使い方があるのです。
さて、前置きが長くなりましたが、今回のキャンペーンは以下のようなものです。
https://storefront.points.com/spg/ja-JP/buy
5,000ポイント以上の購入に限り、通常よりも35%オフで購入できます。購入期限は7月14日午後11時59分(東部標準時)で、日本時間でいうと7月15日の午後1時59分となります。
この話に興味ある!でもSPGの会員になっていない…という人は残念ながら次回のキャンペーンを待ちましょう。新規登録後14日間はポイントの購入ができないのです。
マイルに移行するときにちょうどキリがよいのは20,000ポイントの購入。なぜなら、20,000ポイントをマイルに移行するとき、ボーナスマイルが5,000マイル加算されて25,000マイルを獲得できるからです。
20,000ポイントは35%オフで455ドル(約51,124円)。このポイントが25,000マイル。言い換えれば51,124円で25,000マイルを購入することを意味します。1マイルあたりのコストは約2.04円(いずれも執筆当時のレート)となります。
たとえば、20,000ポイントを購入し、これをアラスカ航空に移行したと仮定してみます。
すると51,124円で日本航空(JAL)の日本~東南アジア内ビジネスクラス2区間(特殊なルートを組めば最大で4区間)の特典航空券に変えることができるのですから、一般的に言うとかなりお得だと思われます。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
https://www.traicy.com/20170116-fukabori
注意しなければならないのは1カウントあたりの購入ポイント数は年間最大で30,000ポイントまでということ。ただし、同一住所に住む家族のポイントは合算することができます。またSPGと提携しているマリオット・リワード経由でSPGのポイントにすることで16,000ポイント分を非家族に移行することもできます。
http://lifeistravel.hatenablog.com/entry/2016/12/03/000000
ここまでは陸マイラーにとっては基本的な項目の復習なので、次は応用問題に取り組んでみたいと思います。
購入して貯めたスターポイントはそのままマイレージに移行するのが一番得なのか?という問いに対する答えはNOです。
2016年秋にスターウッドホテル&リゾートとマリオット・インターナショナルが合併し、両社のポイントは自由に移行できるようになりました。これに伴い、スターポイントの利用法も当然幅が広がりました。そのときに一部で注目されたのが、マリオット・リワードの「航空券とホテルのパッケージ」が異常にお得だということです。そこでこのパッケージの費用対効果について改めて検討してみましょう。
http://www.marriott.co.jp/marriott-rewards/usepoints/morepack.mi
上のリンク先の、「ホテル+エアマイル・パッケージ1」のチャートを見てみると、リッツカールトンのティア1~3に7連泊+アラスカ航空120,000マイルに必要なマイル数は420,000マリオット リワード ポイントになります。
ちなみにこの「航空券とホテルのパッケージ」ですが、マイルとホテルはまったく別の時に利用しても構いません。ただし、ホテルについては7日連続で宿泊しないといけないようです。
1スターポイント=3マリオット リワード ポイントですから、420,000マリオット リワード ポイント=140,000スターポイントとなります。
前述したマイル購入だけで120,000マイルを獲得するには25,000スターポイントのポイント購入(1回につき5,000マイルのボーナスも加算)×4回で達成。つまり、100,000スターポイントの購入が必要になります。
つまり、単なるマイル購入と比較して、わずか20,000スターポイント=51,124円を追加するだけでリッツカールトン(ティア1~3)に7連泊できてしまうのです。
ちなみにリッツカールトンに有償で7連泊する場合、どのくらいの金額が必要になるのでしょうか。
たとえばマレーシアのランカウイに2017年10月にオープン予定のザ・リッツ・カールトン・ランカウイに宿泊する場合、ベストシーズンの乾期(11月~2月)では、75平方メートルの最も安い客室では、1泊70,850円。7泊すると495,950円となります。
つまり49万5950円相当の部屋をわずか51,124円で購入できることになります。1泊あたり7303円。2人で宿泊すれば1人1泊あたりのコストは3,652円。割引率は89.7%です。
7連泊できる休暇がとれるか、休暇がとれても7連泊したいかどうかという点については人それぞれだと思いますが、こういう機会にのんびりとしてみるのもよいのではないでしょうか。
ちなみにリッツカールトンもティア4・5でよければ次のような選択肢もあります。
さて、「買い」だと結論が出たところで次に問題になるのが、「今買う」のか、それとも「今回は見送るのか」という点です。下のリンク先をみていただければ一目瞭然ですが、スターウッドは不定期ではあるものの頻繁にスターポイントの割引セールを行っています。
http://www.bousaid.com/entry/2017/06/02/070351#割引の過去実績と購入タイミング
2016年11月には、人にもよりますが、最大50%引きというセールもありました。また、同じ35%引きでも円高にふれれば今回のキャンペーンよりも購入金額は安くなる可能性があります(逆に円安に振れれば高くなります)。しかし、すべての会員を対象にしたセールでは過去最大の割引率が35%であることを考慮すれば今回「買い」でよいのでは?というのが私の印象です。