国土交通省は、航空機の乗客の安全性を確保するため、航空機が駐機場から移動を開始する前までに乗客が着席しシートベルトを着用するよう徹底し、関連基準を改正して3月14日に適用すると発表した。
定員超過のまま運航を開始した事案が発生したことを契機に調査したところ、出発時の旅客の着席確認は、「ドアクローズ前」、「駐機場からの移動開始前」、「自走開始前」と各社でばらつきがあった。航空機が駐機場から移動を開始した後に、手荷物の収納や化粧室の使用で着席やシートベルトの着用を行っていない場合、機体の動揺で乗客負傷する可能性があることから、着席とシートベルト着用の周知徹底を図る。
乗客に対しては、化粧室の使用は搭乗前に済ませ、搭乗後は手荷物の収納を終え次第、速やかに座席に着席し、シートベルトを着用するよう呼びかけている。化粧室の使用はシートベルト着用サインが消灯するまで控えるように求める。
なお、機長がシートベルトの装着を指示した場合、シートベルトを正当な理由なく装着しなかった乗客に対しては、機長は行為の反復や継続をしてはならないとの命令を行うことができ、命令に違反した場合には航空法に基づく罰則が科せられる。