ブリヂストンと横浜国立大学、日本交通計画協会は、「次世代正着縁石・路肩形状」を考案した。2020年の実用化を目指す。
バス停車時に縁石とタイヤを接触させることで、乗降口と停留所の間の隙間を狭くする正着性向上に向けた共同研究の成果として発表されたもので、縁石と接触するタイヤサイド部に、新たな摩耗対策を施すタイヤ技術の開発も進めている。
路線バスやバス輸送システム(BRT)では乗降時のバリアフリー化が課題となっている。海外では縁石にタイヤを一部接触させながらバスを停車させる技術が運用されており、車両の仕様変更を必要としないため、日本や世界での導入や拡大も検討されている。一方で課題として、ドライバーの技量に応じたタイヤと縁石の間の正着距離のバラツキや接触時の衝撃、タイヤのダメージを低減させるなどの必要性がある。
ブリヂストンは共同研究の中で、僅かなハンドル操作で自然に縁石にアプローチできる「路肩スロープ」とタイヤへの衝撃を緩和する「縁石底ラウンド形状」の「次世代正着縁石」のコンセプトと具体的な形状を考案した。実車を用いた試験では、目標とした正着距離となる40ミリを達成したほか、縁石と車両感覚のバラツキやタイヤへのダメージも大幅に低減した。