重機を使って調理する「日本一の芋煮会フェスティバル」。衛生面が気になるところですが、バターを使うなど様々な工夫が行われていました。

重機を「お玉」にして大鍋を

 直径が6mもある大鍋を使った「日本一の芋煮会フェスティバル」が、今年2015年も9月20日(日)、山形市の馬見ヶ崎河川敷で開催されます。

 鍋が巨大なら食材も大量で、イモ3トン、牛肉1.2トン、コンニャク3500枚、ネギ3500本、味付け醤油700リットル、隠し味に日本酒50升と砂糖200kg、そして山形の水を6トンを使用。1度に3万5000食もの芋煮が作られます。

 もちろん調理方法も、普通にお玉でかき混ぜて……というわけにはいきません。なんと「バックホー」という重機、いわゆるショベルカーを使って調理します。

 そうなると、気になるのは衛生面です。「日本一の芋煮会フェスティバル」は、この点でもスケールが大きいものでした。毎年毎年、“おろしたて”の重機を使っているのです。

 また重機には、それ以外にも特別な配慮がされていました。

バターを使った重機

 バックホーのアーム、汁や具材をすくうバケット部分は油圧で動きます。また機械ですから、各部の潤滑にも油が使われます。

「重機は新品を使い、アーム類はすべて高圧洗浄しています。そして必要な油には、食用油やバターを使用しています」(日本一の芋煮会フェスティバル協議会事務局)

 バケットも芋煮専用に作られたステンレス製で、アルコール消毒しているとのこと。使用する食材についても、コンニャクは工場から直接運び、ネギも調理室でカットしてから現地へ運ぶなど、衛生面には気を配っているといいます。

 さて「毎年新品」ということは、毎年もう芋煮会では使えない重機が生まれることになります。

「すべて油を入れ替えて、新古車として売り出します」(日本一の芋煮会フェスティバル協議会事務局)

 以前は「日本一の芋煮会で使った重機」ということで、プレミアがついたそうです。

「ぜひ来ていただいて、食べていただきたいです」(日本一の芋煮会フェスティバル 実行委員長 長瀬さん)

 重機で作る芋煮は、卵はないものの、すき焼きに近い味とのこと。イモには、9月12日に掘る採れたてが使われる予定です。

情報提供元: 乗りものニュース