西武鉄道は、25年ぶりに登場する新型特急車両が完成し、10月29日に東京都内のホテルにおいて「新型特急発表会見」を行った。



主催者挨拶をする後藤高志西武鉄道取締役会長



愛称を発表する若林久西武鉄道代表取締役社長



車両形式は「001系」、愛称は「Laview(ラビュー)」に決定。

外観・内観ともに「いままでに見たことのない新しい車両」が形となり、これからの西武鉄道の未来を担う新たなフラッグシップトレインとして2019年3月にデビューする。

001系は、西武鉄道の次世代のフラッグシップトレインとして「いままでに見たことのない新しい車両」であることと「次の100年に向けた出発点である車両」であることを表現するため、100年を逆から表し「001」と表記し、「00」には無限の可能性の意味を込めた。英語表記は「001_series(ダブルオーワンシリーズ)」となる。

「Laview(ラビュー)」は、「L」贅沢(Luxury)なリビング(Living)のような空間。「a」矢(arrow)のような速達性。「view」大きな窓から移りゆく眺望(view)との意味を込めた。




車両デザインに込めた想いを説明する建築家の妹島和世氏




エクステリアは先頭形状は球面形状とし、前面ガラスには曲線半径が1500ミリの、三次元の曲面ガラスを採用。




客室数は等間隔で縦1350ミリ×横1580ミリにもなる大型窓ガラスを配置し、沿線の景色を大パノラマで楽しめる。

車体カラーはアルミ素材の車体に塗装を施して都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込むデザインを表現した。







インテリアは座席は背丈サイズに合わせて調節できる手動式可動枕を設置した。



各座席には電源コンセントを設置、従来の大型背面テーブルと向かい合わせに座席を転換しても使用できるインアームテーブルを設置した。



各車両には「SEIBU FREE Wi-Fi」を導入し、西武鉄道初となる23インチ大型車内ビジョンを設置し、停車駅の案内やニュース・天気予報 など一部の区間では車載カメラによる走行中の前方映像を映す予定となっている。



エントランス床材には人工大理石を採用、あたたかみと安心感のある空間に上品さを演出した。

サニタリにおいても1号車には多目的トイレ、西武鉄道初となる女性専用トイレやパウダールームを5号車に設け、拡大鏡やチェンジングボード、おむつ交換シートを設置するなど幅広いニーズに応えられるよう設計した。



座席シートの紹介では西武鉄道CMに出演する女優の土屋太鳳さんが登場。



「シートが包んでくれている感じがする」と土屋太鳳さん。







西武鉄道初となる車体動揺防止装置、各エントランス乗降口上部に防犯カメラにAEDを設置した。

製作車両は8両×7編成、56両(2018年度は16両、2019年度は40両)、製作会社は日立製作所。



「新型特急発表会見」会場に女子鉄アナウンサーの久野知美さん、ななめ45°岡安章介さんも訪れ、新型特急座席の座り心地を体験した。

西武鉄道の特急列車は1969年デビューの5000系「レッドアロー」、1993年デビューの10000系「ニューレッドアロー」で2018年~2019年度にかけて順次、池袋線・西武秩父線の10000系「ニューレッドアロー」を001系「Laview(ラビュー)」に置き換えてちちぶ号・むさし号として運行する。

特急料金や停車駅などは現在のレッドアローと同様である。乗車定員は全席指定の422席。

運行開始日、運転時刻等の詳細は決定次第知らせるとしている。



情報提供元: Ex-Train