東京メトロは、南北線9000系1次車が開業して25年経過していることからリニューアルと搭載機器の更新を施工した第一施工車9105編成が完成し、8月中旬からの運行開始を前に報道陣に公開した。

対象となるのは23編成(138両)中、01編成~08編成(48両)の8編成。今回のリニューアルに伴い、車両設備を最新車両と同等に刷新すると共に、全車両にフリースペースを設置した。



車体外観は、現状の面影を残しつつ、縦方向に動きのあるウェーブデザインに変更。肩部に識別帯を配置し、直通他社ホーム可動柵路線でも認識しやすくした。



車体内装は、床材はライトグリーン系として南北線の車両であることを印象付け、客室内板はLED照明を考慮してアイボリー系の艶消しとした。



車いすやベビーカー利用や大きな荷物の旅行客に配慮し、クロスシートを撤去してフリースペース化、従来は6両1編成あたり2か所に設置していたが全ての車両6か所に設置した。



優先座席回りは、分かり易く快適な車両空間となるよう優先席縦握り棒に黄色塗装を追加。優先席吊り手を1660ミリから1580ミリに変更を実施した。



ドアの出入り口床面の識別表示、各ドア鴨居下へのドア開閉表示灯を設置した。



運転室に運転士ハンドマイクを新設し、運転士操作器からの車内と車外の同時放送を可能とした。



車両の冷暖房や照明等で使う電力を作る補助電源装置(SIV)では、「同列同期/休止運転方式」を採用、消費電力が少ない場合、自動的に2台のうち1台を休止させることでエネルギーロスを低減されることが可能となった。


情報提供元: Ex-Train