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未然のメンテナンスでトラブル予防を!ということで、GO!GO!号のラジエータ交換・作業編です。
エンジンカバーも無くアンダーパネルもレイル製に交換済みのGO!GO!号なので、アンダーパネルのネジを数本外すだけで下準備終了。
冷却水が冷えているのを確認したら、ラジエータのドレンを開けて抜きます。
作業の第一歩はここからになりますが、ラジエータキャップを外すと思いの外、色々な方向に跳ねるので、タライのような広口形状の容器があると便利。
また撮影の都合上リフトを使用しましたが、リジットラックでも大丈夫です。
続いてエアセパレータタンクに繋がっているホースを抜きます。
直接ラジエータと接しているので熱硬化が進みやすく、外してみるとあらかじめ準備しておいた理由が分かってもらえるはず。
次に左右2箇所にある電動ファンのコネクタを抜き、ラジエータサポートブラケットとボンネットを支える棒を止めるブラケット、そしてアッパーホースも外します。
コネクタが2箇所あるのだけは大切なので2度お伝えしておいて、次へ進んじゃいましょう。
下に潜りましてロアホースのラジエータ側を外します。丸ごと外してしまっても良いのですが、エンジン側と微妙に形状が違うので、上から外した方が「どっちがどっち側だっけ?」となりにくいのです。
参考までにちょっと「への字」になってるのがエンジン側。
前半のメインイベントがやってきました。ここまで外せばラジエータを丸ごと取り外せる「はず」です。
というのも電動ファンを付けたまま外せるかは社外パーツが他にどれだけ付いているか次第。
GO!GO!号ではインタークーラーの配管を一部外しました。厳しい感じでしたらリザーバータンクを先に外すと道が開けるかもしれません。
上方にすっと持ち上げて綺麗に外れると、「DIYしてる」って感じの気分になりますよね。
電動ファン、リザーバータンクとホース類を外します。車両によってはこのホース類が触っただけで崩壊するかもしれませんので、心配な方は予め準備して下さい。
電動ファンは5枚羽の方が運転席側。逆には組めないので安心してサクサク外しても大丈夫です。
最後にサーモスタットを外します。
ロアホースが繋がっていたところの2本のネジを回してエルボーを外すとサーモが見えるので、それを取り出だしましょう。
取り外したエルボーはワイヤーブラシなどで付着物を落とします。AVOさんではベルトサンダーでよりフラットにして、トラブル防止とするようです。
また、このタイミングでエアセパレータータンクからお湯をじゃばじゃば流して水路のフラッシングをしておくと良いです。
取り外したサーモスタットは71℃のローテンプ仕様が入っていました。中古車の場合はこのように見た目では判らないパーツが変更されていると、トラブルシューティングの際に不確定要素となることもあります。
GO!GO!号はCPUチューニングをしたのもAVOさんだったので、現在の車の使い方も考慮して純正の78℃が良いとアドバイスを受けました。
勿論、ローテンプが駄目という訳ではなく愛車のスペックを把握しておく事が大切なのです。
さて折返し。
サーモのパッキンは欠き取りがある箇所と穴の位置を合わせ組み込んで元の位置に戻します。
ピカピカになったエルボーもゴミが噛まないよう慎重に組み直します。
社外の大容量ラジエータなので純正とは形状が違います。ネジ位置等は問題ありませんが純正の「ぴったりフィット」に比べれば電動ファンのシュラウドに隙間が出来てしまいます。ここから空気が流れると冷却性能が大きく低減するのでウレタンテープで隙間を埋めましょう。
このラジエータの場合は上下タンクのサイドに貼るだけでしたが、製品によってはシュラウド側の加工が必要な場合も。また念のためにドレンボルトが緩んでないかの確認をしておいてね。
ラジエータに電動ファンを取り付けたら、リザーバータンクへの配管も組み付けます。
厚みが増しているのでリザーバータンクは後から組むのが吉。いよいよ車両への搭載です。
「位置がなかなか定まらないなぁ?」と探っていると「コアサポートのブラケットの位置を目標に」とアドバイスを受けとると、ものの3秒で刺さりました(笑)。
リサーバータンクは前置きインタークーラーの配管が思った以上に接近していたのですが、ギリギリクリア。
続いてサポートブラケット類も取り付けます。
AVO製のラジエータホースもコア厚が増した分を切り落とします。
純正サイズを見本にざっくりと、微調整はホースバンドを仮止めすると、良いガイドになります。
組み込んでみるとプーリー側、ファン側とのクリアランスは殆ど無く、中級DIYでのコア厚はこれが限界か。それにしてもロアホース中間部が凄く硬いです。サーモが開いた際の急激な圧力変化によるキャビテーションの発生を低減する為の補強との事。
ここはへにょへにょの純正ホースだったので安心感がマシマシ。
ラジエータホースのバンドをギュッと締め込んだらあとはLLCを入れるだけ。時々エンジンを掛けて水路内に残る気泡の排出を試みます。
ラジエータキャップはテスターで測ったところ既定値で動作したのでそのまま継続使用。
DIYのイジる楽しみを取るかショップ作業での安心感を選ぶかはこんな測定器を見ると悩んでしまいますね。
リフトを使ってちょっとインチキしましたが、3時間程で交換完了。渋滞でも90℃以下に収まっていてバッチリ!
純正ラジエータの価格が約8万円、シリコンホースが約2万円と10万円予算でトライしてみました。
取材スケジュール故の不思議な計算式は否定しませんが、この記事をなぞってDIYすれば予算内で軽々収まります。
さらに純正互換の社外品ラジエータを通販で購入し全てDIYならショートパーツ含めて5万円以内に。
だけど僕たちが乗っている大切な「マシーン」は純正サイズで対応可能なのだろうか? 既に悲鳴を上げるている水回りのトリートメントもワングレード上げて対応して愛してあげて欲しい。
実際にはメンテ技術はあるけど環境が許さない場合もあるでしょう。宣伝じみてますが、AVOさんで今回のメニューを工賃込みの13万円~(車両個体差による)として頂く事が出来た事を最後にお知らせいたします。
tel.042-549-1296
https://avoturboworld.jp/
スバルスタイル vol.002より
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