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UP Styleのアプローチとして、その第一歩にして永遠のテーマ。見た目と走りを両立させる上で欠かせないタイヤとホイール選びである。今回、プラドには気鋭のホイールブランドであるデルタフォースと、北米で絶大な支持を得て帰国したファルケンのワイルドピークを投入した。
カスタムの第一歩はホイールから――というのは、どのカスタムカルチャーでも言われる言葉だ。先月より始めたプラドUPStyleプロジェクトの、いきなりの感肝となる部分でもある。
とはいえ今回、アレコレと悩んではいなかった。実はプラドを導入した当初からホイールは決めていた。デルタフォースのOVAL(オーバル)という銘柄である。当初はデリカD:5専用として始まった同銘柄は、昨年末にプラド用へと歩みを進めていた。いわゆるPCD139.7の6ホールで、ハブ径106.2φの17インチ。プラドを始めFJクルーザーやハイラックスなどへも適合する。
ホリの深いコンケイブ形状に、いかにもタフギアっぽさを感じさせる無骨なデザインは、それまでもデリカD:5ユーザーの心を確実に掴んでいた。さらにプラド用は立体感あふれる堂々とした表情をみせる。この姿カタチに完全にノックアウトされていたのだ。
選んだのはグロスブラック系の色味に、スポークエッジにマシニング加工が入るブラックマシニング。そこにオレンジのオーナメントを入れてカジュアルなテイストを出す。とはいえ、硬派な全身マットブラックも捨てがたかったから、今回は両方ともコーディネイトしてみることにした。
そこへ組み合わせるのはもちろん、ゴツゴツ系のオフロードタイヤだ。アレコレと銘柄を悩んだ結果、ファルケンが日本導入したばかりの「WILDPEAK(ワイルドピーク)」に。しかも男らしくマッドテレーン(M/T01)を選んだ。サイズはLT265/70R17。純正が265/65R17だから、27mmほど外径が大きくなるものの、フェンダーとのクリアランスは充分で、スピードメーターの誤差も車検には問題ないようだ。
いかにもタフさを感じさせるトレッドやサイドウォールとホイールとが調和して、この選択は大正解だったと思う。ホイールばかりかタイヤも重要なドレスアップ要素だと再確認する。
普段使いでのドライバビリティの悪化に多少の覚悟はあった。しかし、実際に乗り始めてみると、思いのほかネガティブな部分はない。確かに純正装着のラジアル(ミシュラン・ラティチュード・ツアー)に比べたら、オフタイヤ特有のロードノイズは伝わるし、はっきりとした硬さも伝わってくる。それでも不快なほどうるさくはないし、ホイールとタイヤとの相乗効果による硬めの乗り味は、むしろプラドのような存在には相応しいと思えた。
たとえ本格的なラフロードへと足を踏み入れなくても、路面の段差や縁石を気にすることなく、砂利道だろうがどこへでも気遣いなく走れる。そうした意味では純正よりストレスフリーである。東京から関西方面へとひとっ飛びするような高速長距離移動でもさほど疲れなかった。いかに高速道路であっても日本の常用速度域では、オフロードタイヤの速度レンジで充分だし。
ともあれ、停めるたびに振り返って眺めてしまうほどタフな装いに、ネガティブを感じさせないドライバビリティ。ただタイヤ&ホイールだけを交換しただけで、ここまで見違えたことに驚く。
今後はこのホイール&タイヤをベースにした適正な足まわり(リフトアップ)などを検討していきたい。機会があれば、オフロードコースを走り回ったり、ラフロードでもキャンプなどを共にしたいな、などと画策している。
純正17インチホイール
デルタフォース・オーバル&ファルケン・ワイルドピークM/T01
スタイルワゴン2019年6月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]