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最近のクルマは電子化が進んでいるためチューニングのメニューも非常に幅広くなっている。C-HRの場合、SUVというクルマの性格上、サーキットでスポーツ走行するためのチューニングというよりは、高速道路で気持ちよく追い越ししたり、ワインディングをスムーズに駆け抜けたりといった快適走行を可能にするチューニングメニューがメインとなる。C-HRのエンジンはハイブリッドとガソリンターボの2タイプ。ハイブリッドの場合は、スロコンやサブコンでレスポンスアップやパワーアップが可能だし、ターボ車の場合は、純粋にターボのブーストをアップすることで簡単にパワーアップができる。といった具合に搭載するエンジンでチューニングメニューも変わってくるので、プロショップなどで相談しながら内容を詰めていけば間違いがない。ここではC-HRに用意されている基本的なチューニングメニューを紹介。まずは自分の求めていることを明確にして、C-HRの走りを強化してやろう。
吸気系
エンジンに送り込まれる空気はエアクリーナーでゴミやホコリを除去してから送られる。純正エアクリーナーは、ろ過能力を優先しているので、吸入効率の高いタイプに交換することで、パワーやレスポンスのアップを狙うことができる。効率を重視するなら写真のようなムキ出しタイプ(キノコ型)が優れるが、手軽に交換できるフィルタータイプもある。
排気系
排気系のチューニングの定番はマフラー交換。マフラーはエンジンからの排気ガスを車体後方へと導くパーツで、交換すればパワー&トルクアップとレーシーなルックスが狙える。最近では排気音規制が厳しくなっているので、音は静かで機能アップする商品が人気。2017年6月には、マフラー出口に関する保安基準が改正されたので(下記参照)、今後サイド出しなども増える可能性がある。
レスポンスアップ系
最近のクルマはC-HRも含め電子制御式スロットルを採用している。基本的には燃費優先セッティングとなっているので、アクセルレスポンスの悪さや、発進時のもたつき感などに不満を持つ人も多い。それを解消し、鋭いレスポンスを手に入れられるのが、アクセル開度を調整できるスロットルコントローラーだ。機種によって異なるが、スポーツモードや燃費重視モードなどもあり、簡単に切り換えられるものが多い。
パワーアップ系
ノーマルエンジンは安全マージンをたっぷりと取ってあるので、エンジン本来の性能をフルに発揮させるようなセッティングにはなっていない。パワーに直結する燃料セッティングもそのマージンの範囲内で燃料増量を行いパワーアップを図ろうとするのが燃調パーツいわゆるサブコンだ。メインのコンピューターは触らずに、外付けコンピューターで調整をおこないパワーアップを図ることができる。
パワーアップ系
C-HRの G-T&S-Tグレードの場合、エンジンがガソリンターボなので、ターボ車ならではのパワーアップ方法が用意されている。C-HRはターボのブースト圧はコンピューターで制御されているので、電子的に圧力センサー値をコントロールすることで、ブーストアップして、パワー&トルクアップを図ることができる。いわゆるブーストコントローラーが用意されている。
制動力系
フル乗車時や、大口径ホイールに交換した場合、明らかにブレーキの効き具合に変化が起きる。どんな状況でも確実な制動力を保つためにはブレーキ(制動力)を強化したい。ブレーキチューニングの1stステップはブレーキパッドの交換。パッド交換だけなら価格も手頃だし、確実な制動力アップや耐久性アップが手に入る。パッド以外にはキャリパーやローターなど大幅に制動力を高めるパーツもある。
ボディ剛性系
クルマのボディは走行中の段差越えやコーナリング中に間違いなくネジレている。そんなボディのネジレを抑え、サスペンションをスムーズに動かし、ハンドルレスポンスをアップさせるのがボディ剛性パーツ。フロントサスペンションの上部を連結するタワーバーがおなじみだが、ボディ下部に装着するブレースやフレームへの衝撃を吸収するボディダンパーなどもある。
これまでマフラー出口の方向は、保安基準で「左向きまたは右向き(いわゆるサイド出し)」はNG。後方または下向きで、上から見た時の角度が左右30度以内と規定されていた。これは歩行者などを有害な排気ガスから守るためのものだったのだが、最近では排気ガスがクリーンになったことから、マフラー出口の向きを定めた規定「排気管の開口方向要件」が廃止され、2017年6月22日以降に適用されている。これによってマフラー出口がボディから大きく突出していなくて、先端が鋭い形状でなければ、サイド出しも車検OKということになったようだ。
(STYLE RV Vol.131 トヨタC-HR No.2 〜2018.07.26〜 より)