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12月14日から16日までの3日間、中国は広東にてチューニングカーのイベント、今年で6回目を数える『All in TUNING 2018』が開催されました。
会場をこれまでの北京から東莞に移しての初開催。
その模様のレポートです。
中国版オートサロンとも言える『All in TUNING』は、
第1回から北京に本社を置くイベント会社、雅森国際が手がけてきた
アフターパーツメーカーとチューニングカーが一堂に会するショー。
今回は広東省東莞市に会場を移したことに加え、
初めて中国自動車工業会との共同主催となったことが大きなトピックだ。
広東省の広州・東莞エリアにはトヨタ、ニッサン、ホンダの工場があること、
また、中国国内でチューニングやカスタムが最も盛り上がってるエリアということもあり、
『All in TUNING』が開催されることになったのはある意味、必然だったと言える。
国内屈指の総合チューニングパーツメーカー、HKS。車高調やマフラーを始め、エンジンパーツや過給機など、ハード系パーツも展示。
スポーツホイールメーカー、RAYS。地元広州で同社製品を扱うチューニングショップ、ゼロレーシングのブースにホイールが並んだ。
車高調やローダウンスプリングを手がけるTEIN。車内からスイッチ操作で減衰力を調整できる『EDFC』のデモ機なども展示され、来場者の注目を集めていた。
ホイールメーカーのWEDS、エンジン系パーツを手がける東名パワード、クラッチや機械式LSDでおなじみのOS技研、エアコンフィルターを扱うインスパイアのブース。
ボディ補強パーツや車高調、調整式サスペンションアーム、機械式LSDなどを扱うキャロッセと、シートメーカーBRIDEは共同でブースを出展。
WINMAXのブースにはブレーキパッドはもちろん、現地の代理店が手がける『TAQION』ブランドのエンジンオイルも並べられていた。
10万平方メートルを誇る屋内会場には、地元はもちろん、日本から参加したチューニングメーカーもブースを出展。
北京時代はドイツ系メーカーの出展が多かったが、昨年から中国や台湾、日本からの出展が目立ち始め、今回は日本のメーカーが全体の4割を占めるほどだった。
また、出展ブースを大きく取り囲むように、カスタムカーコンテスト参加のユーザー車両を展示。
数としては地元で生産されるREIZ(マークX)やフィットが多かったが、BMW 3シリーズやポルシェ911、レクサスLS、ISがあるかと思えば、インプレッサWRX、RX-8、GTO、R35など日本のスポーツカーもあり、車種的にはバラエティに富んでいるという印象を受けた。
ルーフをブラックアウトし、5本スポークホイールを履かせるなど、スポーティにまとめられたマークX。
現地で生産されているクラウンも多く見かけた。イジリ方は深リムホイールを履かせたVIP系が主流だ。
巨大なリヤウイングを装着した、やたらとレーシーなヴィッツ。派生モデルbBは見かけたが、ヴィッツはこの1台しか確認できなかった。
日本には導入されなかったサンタナワゴン。ホイール交換&車高ちょい下げくらいのイジリ方がいい。これもカスタムカーコンテストのエントリー車両。
初日に行われていたオーディオカスタムのコンテスト。1台ずつステージ前に移動し、自慢のオーディオを大音量で鳴らしていた。ひとだかりがハンパない。
駐車場の一角で行われた『GT-R 50』は、R35だけのオーナーズミーティング。ノーマル+αからフルチューンまで、様々な仕様のR35が集まった。
エアサス装備で完全着地を実現したマークX。リヤフェンダーは大幅なワイド化が図られ、迫力のフォルムを生み出している。完成度の高さは抜群!
なんと130系クラウンセダン3ℓロイヤルサルーンが2台並んだ!! しかも手前のはフェンダーミラー仕様。シブい!!
行われたサイン会。土屋圭市をひと目見ようと、ものすごいひとだかりができていた。
サイン会に並んだ来場者の列。午後の部はとくに多く、200人以上がサインを求めて並んでいた。
Z33でデモランを披露する土屋圭市。抽選で選ばれた来場者は、幸運にもその助手席に乗ることができた。
デモラン後、R35の助手席に乗ってコースを2周。詰めかけた観客の歓声に、笑顔で手を振りながら応えた。
カスタムカーコンテストの受賞者に対するプレゼンテーターという役も。最後に4人の受賞者と一緒に記念撮影。
All in TUNINGのスペシャルゲストとして招待されたのが、日本…いや、世界におけるドリフトの第一人者と言える土屋圭市。
初日の午後に会場入りし、翌日に行なわれるデモランやサイン会などの打ち合わせをしたのだが、その姿をめざとく見つけた来場者によってすぐに取り囲まれ、足を運ぶ先々で“大名行列”のような様相を呈することに。
ドリフトのデモランとサイン会は2日目の午前と午後、2回が行なわれたが、サイン会には長蛇の列ができ、デモランは特設コースのフェンス沿いに観客が大挙して押し寄せるといった状況で、中国でのドリキン人気を目の当たりにした。
さらに、3日目にはカスタムカーコンテストの受賞者に楯と副賞を手渡すプレゼンテーター役も担当。受賞者たちにとっては忘れられない瞬間となったに違いない。
広東省での開催は初ながら、3日間で6万人以上の来場者があった今回のAll in TUNING。
当初は富裕層やディーラー関係者などが大半を占めていたイベントだが、回を重ねるごとにチューニング&カスタムカーのオーナーやファンが増え、今回は自動車産業が盛んな広東省での開催ということもあって、その傾向がより強まった印象を受けた。
事実、来場者やオーナーズミーティングの参加者は20~30代が圧倒的に多く、クルマそのものにはもちろん、チューニングやカスタムといった「クルマをイジること」にも興味を持っている層であることがうかがい知れた。
今回の盛況ぶりを見る限り、All in TUNINGが来年以降、さらに規模を拡大していくことは間違いなさそうだ。