- 週間ランキング
今までなら生産性やコストの理由で諦めていた領域も、きっちり理想化しているからだ。
トヨタのクルマづくり思想であるTNGAが重視している項目のひとつが「慣性諸元」。重心高や重量バランスなどの物理特性を最初に理想化してしまえば、操縦性や乗り心地のバランスは無理なく上げられるという考え方で、これまでのGA系プラットフォームにも反映されてきた。ヤリスに採用されるGA-Bプラットフォームは、それをさらに徹底。
多様なエンジン搭載をダイハツDNGAに任せ、3気筒専用とすることで、エンジン重心を車両の中心に近づけた。ESCのユニットも、マスターシリンダーと反対側に置いて左右の重量配分を整え、ラジエーターの組み付け手順を見直すことで、フロントオーバーハングを数㎝短縮するなど、慣性諸元の向上を徹底追求している。
もうひとつの特徴は、WRCからのフィードバックが行われていること。ヴィッツに較べてドライバーの着座位置が低く、かつ後方にあるが、これはWRCドライバーの意見も取り入れた結果。
運転操作を理想化し、重心高も低くするためだ。その分、ホイールベースを40㎜延長し、後席もBセグメント車として満足できるスペースを確保している。
ボディ骨格もWRCマシンの補強構造を参考にするなど、基本性能の底上げが著しい新型ヤリス。真価は試乗すれば分かると思うぞ。
2トーンカラーも用意!!
F/ストラット
R/Wウィッシュボーン(4WD)
スタイルワゴン2020年2月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]