トレンドやブームの移り変わりに左右されない、洗練されたデザインが人気のギブソンエアロ。

その卓越したクオリティの要因は、製造から発送まで、すべての作業を自社内で行う厳格な生産体制にあった。

そんなストークのエアロ工場へ取材を敢行。



より良い製品作りを目指すスタッフ一人一人の意識の高さ


洋服や家電、バイク、クルマまで、今や大抵のモノが「ポチッ」と1クリックで簡単・迅速に手に入れられる時代。

そんな風潮とは真逆のスタンスを採るエアロブランドがギブソン。


玄界灘を間近に臨む、緑豊かな福岡県糸島市の一角にある同社工場には、いわゆるストックヤードというスペースは存在しない。

同社では15年以上に渡り、完全受注生産という取り組みを頑なに守り通しているのだ。


そこには、〝エアロは生もの〟という小西代表の、ものづくりに対する厳しい姿勢を垣間見ることができる。


「FRP製品は、1カ月ほどで内部まで完全硬化します。

長期間作り置きしておくと製品単体の状態で硬化するため取り付けに手間がかかるし、保管方法が悪いと変形の原因にもなります。

そこで弊社ではお客様からご注文を頂いた後に製作に掛かり、発送時にはできるだけ早期に塗装、取り付けを行うようにお願いをしています。

そうすれば車体に装着した状態で完全硬化され、フィッティングがより美しくなるというワケです」。


新鮮なエアロは、新鮮なうちに装着を。

だから製造のみならず、梱包・発送作業まで一貫して責任を持つ。

まさに素材の特性を知り尽くした小西代表ならではの視点と言えるだろう。


そして、この鮮度を支えているのが、熟練の技術をもったスタッフ陣。

今回の取材で特に印象に残ったのが工場内に漂う雰囲気の明るさ。

スタッフ同士はもちろん、郵便配達や集荷のドライバーまで、訪れる人々すべてに「おはようございます! おつかれさまです!」と、ハキハキとした挨拶が交わされ、声を掛けられた側は自然と笑顔に。


エアロパーツの工場と聞くと、どこか無機質で冷たいイメージが思い浮かぶかも知れないが、ここにはそんな先入観は一切当てはまらない。

一人一人のスタッフが自信と誇りを持って製品作りと向かい合い、品質や効率の改善につながるアイディアを日々出し合う。


この意識の高さと、組織としての結束力の強さこそ、ギブソンの優れたクオリティを支える大きなファクターなのだ。




始業前の朝礼風景。

当日の作業予定内容や連絡事項の確認などが行われる。

写真を見ても分かるように、ストークでは女性スタッフを積極的に起用している。



工場内。雑然としているようにも見えるが、型や部材など、決められた場所への整理整頓が徹底されている。

床部分もこまめに清掃が行われ、ゴミや削りカスが散乱することも無い。



前日の作業で型に貼り付けていた製品を抜き出す(脱型と呼ばれる工程)。

抜き出された製品はバリ取りや整形、磨きなど仕上げの工程へと持ち込まれる。



抜き出された後の型は、付着物を取り除いた後(メンテナンスと呼ばれる工程)、次の製品作りのためにゲルコートが塗布される。

ゲルコートはまず表面に白を吹いた後、黒を吹きつける。



グラスファイバーの貼り付け工程。

脱泡ローラーを片手に手早く、かつ厚みのバランスを考えながら樹脂をしごく作業は職人の腕の見せ所。

写真はナロー用のハーフで、貼り込みは約1時間ほどで完了するが、フルバンパーになると4〜5時間はかかるという。



裏面に貼り込まれたギブソンの品質証明ラベルと、JASC日本オートスタイル協会の登録ラベル。安心と信頼の証だ。



フロント業務。オーダーのスタートはまずここから。

グレードやアイテムの種類にもよるが、エアロパーツに関しては3週間前後が

納期の目安となっている。



梱包、発送準備風景。

自身の手で作った製品だけに、取り扱いも気持ちが入る。

ここに至るまでのすべてを見届けることができるのも、完全自社生産ならでは。



厳しい品質管理のもとに生み出されるギブソンエアロ。

その優れた造形技術を活かし、開閉式のBOX型テント「グラヴィス・ルーフテント」を発売するなど、幅広いニーズに応えている。


株式会社ストーク

福岡県糸島市志摩岐志1246-2

☎0120-123-211


GIBSON オフィシャルサイト



スタイルRV Vol.140 トヨタ ハイエース No.29より



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情報提供元: ドレナビ
記事名:「 エアロパーツは「鮮度が命」だから自社生産にこだわる。|GIBSONエアロ工場潜入レポート|200系ハイエース カスタム