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マークXと言えば、そのルーツはかつて一世を風靡した「マークⅡ」ということをご存知の方もまだ多いでしょう。しかし、その初代は「コロナ・マークⅡ」というコロナの派生モデルであったことを記憶している人はかなりすくないのではないでしょうか。「アローライン」「バリカンコロナ」と呼ばれたコロナとしては3代目となるT40/50型コロナの上位モデルとし、1969年にT60/70型として登場。コロナの発展モデルとあってフレームナンバーはT型で、特徴的なフロントノーズのデザインもスラントしたコロナのデザインを踏襲しています。
1980年代になるとハイソカーと呼ばれる、高級志向のファミリーカーという独特のポジションを築き上げることになります。しかし、一方でマークⅡには初代から一貫して「必ずスポーツグレードがある」という特徴もあり、初代の2ドアハードトップに設定されたGSSは1.9L、DOHC2連装ソレックスの10R型エンジンを搭載。トヨタ2000GTに迫る最高出力140馬力、最高速度200km/hというスペックを叩き出します。
1972年に登場した2代目、X10/20型の2ドアハードトップのGSSでは筆者の「セリカLB2000GT」と同じ2.0L、DOHC2連装ソレックスの18R-G型エンジンを搭載(正確にはマークⅡGSSの18R-Gがセリカにも搭載されたですが)。最高出力145馬力、最高速度195km/h(車重が重くなったため前モデルより5km/hダウンしたようです)と1970年代初頭のトヨタ車のフラッグシップモデルも担っていました。
排ガス規制により、X10/20型末期とブタメと呼ばれる3代目X30/40型で一時期ツインカムモデルは消滅します。しかし、排ガス対策がひと段落した4代目となるX60型で18R-G型エンジンを電子制御インジェクション化。そして、3元触媒浄化装置を装備する形で「53年排ガス規制」に対応させた18R-GEU型エンジンを搭載したDOHCモデルが復活します。