古いモノクロ写真に写っている女性は、若き日の軍曹母。その傍らにある黒い(?)クルマは若き日の軍曹父のもので、自分はクルマに詳しくないためよくわからないのだが、初代トヨペット クラウンだろうか? となると日時は昭和32年とかそのあたり。場所はおそらく山梨県の山中湖と推定されるのだが、詳しくはわからない。両名に確認しようにも、両名ともすでにこの世にいない。



当時のクラウンは今で言う5000万円級のクルマだった?



写真のクルマが仮に初代クラウンだとするならば、当時の価格はGAZOO.comによれば101万4860円で、これは当時の年間平均所得の約12.5倍だったという。現在の水準で言うと「5000万円ぐらい」ということだろうか? 後に没落した軍曹父ではあるが、「彼にも羽振りのいい時代があったのだなぁ」と、没落後に(正確に言えば没落途中に)生を受けた彼の末子は平成の世に思う。


考えてみれば自家用車の遍歴というのは、「その男の人生遍歴そのもの」でもあるのかもしれない。もちろん「クルマ好きの男」に限った話ではあるが。


軍曹父も、いろいろなクルマに乗っていた人だった。私が記憶しているのはクジラのクラウン(4代目)のハードトップからだが、一族最年長の従兄弟によれば「最初に買ったクルマはトヨタのパブリカ」だったらしい。おそらく昭和36年(1961年)頃の話だろう。



と、ここまで書いてみて、現在の貨幣価値で言う5000万円のクルマであった初代クラウンは、どうやら中古で買ったブツらしいことが判明した。あるいは借り物か。


なぜならば、「最初に買った自家用車」であるパブリカのデビューが昭和36年なのだが、翌昭和37年にクラウンは、2代目のRS40系へとフルモデルチェンジされている。


ということは、自家用車が今よりムチャクチャ高価で貴重だったその時代に、「登場したばかりのパブリカを買ったけど、飽きたんで、半年乗っただけでモデル末期の初代クラウンに買い替えましたわ」なんてことは絶対になかったはず。おそらくはパブリカの次ぐらいに中古で初代トヨペット クラウンを買ったのだろう(または先ほど言ったとおり、誰かに借りて山中湖までドライブに出かけたか)。


自家用車遍歴は「人生の履歴書」でもある



まぁわからないし、確認のしようもない。ただ、その後の軍曹父の自家用車遍歴は、私が記憶している限りでは以下のとおりだ。


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情報提供元: CL
記事名:「 クルマ好きの自家用車遍歴はその人の履歴書。であるならば、あなたは今後どういった遍歴を積み重ねていくのだろうか?