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プジョー306カブリオレは、1994年から2002年まで販売されていた、日本でも高い人気を誇ったオープンカーです。販売終了から15年以上が過ぎ、街中で見かけることも少なくなってきました。わざわざエンジンを傾けて搭載して薄いボンネットを実現するなど、素のプロポーションの良さには定評があったプジョー306。それにさらに磨きをかけたのがカロッツェリアの名門、ピニンファリーナです。
306ハッチバックをカブリオレ化するにあたって、ピニンファリーナはかなり手の込んだ、緻密な仕事をこのクルマに施しました。幌の電動機構を収め、かつトランクスペースを確保するために、リアのオーバーハングを190mmほど延長。その結果、幌を収納した時にどこに収まっているのかわからないほど、すっきりとした美しいオープン時のスタイリングを実現しています。幌の収納時にボコッと山のようになってしまうフォルクスワーゲンのゴルフ・カブリオとは対照的ですね。
ホイールベースもわざわざ40mm短くするなど、単に屋根を切って幌を付けただけではない、コストがかけられたカブリオレ化は、今後はさらに少なくなっていくかもしれません。日本では2リッターのATのみが正規輸入されていましたが、フランス本国では1.6リッター、1.8リッター、2リッターのエンジンと、AT・MTをそれぞれ選択することが可能でした。
春から夏、初秋にかけてドイツで生活していると、ドイツの人々の「太陽の光を浴びたい!」という欲求と、それを実現する行動力に驚かされます。長く寒い冬の存在が、人々を陽の光の下に誘い出すのでしょうか…。休日には、自宅の庭やマンションのベランダにリクライニングチェアを出して長時間過ごしたり、公園の草地にシートを引いて読書やランチを楽しんだりする姿が多く見られます。