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ここではブリーフィングのあと、その惜しみなく湧き出るトルクを堪能できるコースで真新しいフォルクスワーゲンのディーゼルエンジンを試すことができ、「ジャスト」と「らしさ」を素直に感じることができました。その時の感想を記しておきたいと思います。
ワーゲンのディーゼル、ゴルフ2のカタログでしたでしょうか。祖父の家に近所のヤナセのディーラーがおいていったゴルフのカタログの、ディーゼルモデルの項目に書かれていた「1000キロ無給油で走ることができます」という内容は、子供ながらにとても衝撃を受けたのを覚えています。
それから四半世紀以上の時間がたつのでしょうか?時代は移ろい、ディーゼルエンジンのモデルが国産車輸入車合わせて、ずらりと揃う時代になりました。その顔ぶれの中に、さまざまな事情もあってフォルクスワーゲンが名を連ねていないことに個人的には寂しいというのが率直な感想でした。
そんな状況で投入されることになったのがパサート。ここにはある種の見識も感じます。モデル最末期ではないものの、ベース車の品質も安定したモデルで、しかもあまりエフィシェントコンシャスでもない、機関的にゆとりを持たせられる(ディーゼル乗用車としては主流の2リッター)クラス。また、近いカテゴリーにも充実しており、マーケットニーズにもこたえられるサイズなど、ムダなチャレンジを要さずしっかり今ある足元の技術を磨いて準備できた内容なのではないでしょうか。
「足元の技術を磨いて」とは言っても、何か旧弊な技術で繕った印象は少ない。今できる限りのことを盛り込んでいるディーゼル乗用車として、見劣りすることのない内容になっていると感じます。