【宮崎交通・バスの座席ガイド】3列独立シートと4列シートの違いやトイレ・コンセントなどの設備を徹底調査
ざっくり、こんな記事
- 歴史深いバス会社・宮崎交通
- プライベート空間が保てる贅沢な「3列独立シート」
- 利便性とノスタルジーが共存する「4列シート」
宮崎交通とは
宮崎交通(通称:宮交)は、2026年に創立100周年を迎える、宮崎の移動と観光を支え続けてきた老舗企業です。バスの運行はもちろん、観光スポットの運営や保険事業まで幅広く手がけています。
特に宮崎は、特急列車を使っても近隣の県への移動に時間がかかるという地理的な特徴があります。そのため宮崎交通は、早くから県外へ向かう「高速バス」の充実に力を注いできました。
現在は福岡・熊本・鹿児島など九州の各都市を結ぶ路線を運行していますが、どの便にも「移動の時間そのものを、楽しい旅の思い出にしてほしい」という宮交らしいおもてなしの心が詰まっています。
ちなみに、創業者の岩切章太郎氏は、昭和30~40年代に宮崎を「新婚旅行の聖地」へと押し上げた立役者でもあります。
当時は新婚カップルの4組に1組が宮崎を訪れたというほどで、今の宮崎を象徴する道路沿いのフェニックス(ヤシの木)も、実は彼のアイデア。
そんな「旅を楽しくするプロ」の血が流れているからこそ、バスの座席や設備にも並々ならぬこだわりがあるのです。
【3列独立シート】プライベート感たっぷりの贅沢空間
まずは、宮崎~福岡を結ぶ「フェニックス号」や、宮崎~長崎を結ぶ「ブルーロマン号(※GW、お盆、年末年始の繁忙期のみ運行。2026年3月現在は運休中)」などで採用されている3列独立シートをご紹介します。
外観は、清潔感のある白をベースに、鮮やかな青いラインが走る宮崎交通の伝統的なデザイン。窓の縁取りには銀色が使われていて、どこか凛とした佇まいです。
白と青のカラーリングは、長年宮崎交通のバスに使われているので、これを目にすると「宮崎に帰ってきたな」とホッとする方も多いのではないでしょうか。
車内は、一人ひとりのスペースが確保された「3列独立シート」が並びます。
車内は、プライベート感が保たれる3列独立シートが基本ですが、最後尾の10列目のみ4列シートとなっています。運転席側の4列・5列目部分にトイレが設置されているため、総座席数は29名。
通路については、乗車口側と中央シートの間よりも、運転席側の方が若干広く、車内の移動がスムーズに感じられる設計でした。
シートも外観に合わせた深い青色で統一されており、フットレストやレッグレスト、アームレストを完備。リクライニングを深く倒せば、包まれているような心地よさです。
現代の旅に欠かせない通信環境も整っていて、車内フリーWi-Fiのほか、各座席にコンセントが設置されているので、スマートフォンの充電も安心です。
座席前方には小物をかけるフックや網ポケットがあり、網ポケット内にはWi-Fiの使用方法や安全に関するリーフレットが用意されています。
また、アームレストの中には折り畳み式のテーブルが収納されているほか、ドリンクホルダーはシート下部の手に取りやすい位置に配置されていました。
頭上の荷物棚の下には、個別の読書灯と空調があり、自分好みの環境を整えることができます。窓のカーテンは、閉めてもわずかに外の光を感じる程度の厚みで、ほどよい安心感を与えてくれました。
もちろん、車内には清潔な水洗トイレも完備されているので、長旅を心強くサポートしてくれます。
※特にリンク先ページの記載のない場合、リンクからは高速バス比較サイト「バス比較なび」にて、詳しい停留所と料金が確認できます
※共同運行会社のバス便も含みます
福岡⇒宮崎「フェニックス号」(2列+1列シートで運行することもあり)
長崎⇒宮崎「ブルーロマン号」(※2026年3月現在運休中。2列+1列シートで運行することもあり・公式サイト)
※2026年3月時点で運行している車両です
【4列シート】シンプルながら開放感のある快適な旅
続いては、熊本~宮崎の「なんぷう号」、新八代~宮崎を結ぶ「B&Sみやざき」、鹿児島空港~宮崎の「マンゴーライナー」などで活躍する4列シートです。
外観は白いボディに水色と青のライン。ときどき、鮮やかなラッピング車両が走ることもあるそうです。
車内は通路を挟んで2席ずつ並ぶスタンダードな配置で、後方にトイレを備えた全40席の仕様です。
3列独立シートに比べるとシンプルな造りですが、座席まわりは意外なほどゆったりしています。リクライニングもしっかり深く倒れるので、2時間程度の移動なら十分すぎるほどの快適さ。
ちなみに、シートの柄は車両によって違いがあります。
座席の前にはドリンクホルダーと網ポケット、フック、そして充電に便利なコンセント、もしくはUSBポートを装備。網ポケットにはフリーWi-Fiの利用案内も入っています。
頭上には読書灯や空調のほか、降車ボタンが配置されていました。
ちなみに、シートの横にはイヤホンジャックやボリューム調整の操作パネルがありましたが、現在は使われていないようです。
かつての長距離バスといえば、前方のモニターで映画やテレビ番組が放映され、手元のスイッチで音声を切り替える「ビデオ・マルチステレオ」のサービスが花形でした。実は私、以前北海道のバスでこのサービスを楽しんだ記憶があるのですが、宮崎交通でもかつては同様の体験が提供されていました。
今は車内Wi-Fiを使い、自分のスマホで好きな動画を楽しむ時代。最新の利便性の中にひっそりと残る、かつての「旅の足跡」に、ちょっぴりノスタルジーを感じたのでした。
トイレは後方にありますが、車両によってわずかに違いがあります。
後方に位置する広いトイレがある車両も。
同じく後方に位置しますが、少しコンパクトなトイレもあります。
※特にリンク先ページの記載のない場合、リンクからは高速バス比較サイト「バス比較なび」にて、詳しい停留所と料金が確認できます
※共同運行会社のバス便も含みます
熊本⇒宮崎「なんぷう号」
新八代⇒宮崎「B&Sみやざき」
鹿児島空港⇒宮崎「マンゴーライナー」
福岡⇒延岡「ごかせ号」
熊本⇒延岡「たかちほ号」(※2026年3月現在、宮崎交通運行便は運休中)
宮崎⇒延岡「宮崎~高千穂線」(※2026年3月現在運休中・公式サイト)
※2026年3月時点で運行している車両です
いかがでしたか?
宮崎交通の歴史や創業者の思いを知ると、いつものバス旅が少しだけ特別なものに感じられますよね。
次にあの青いラインのバスに揺られるときは、ぜひ車窓に広がる風景を眺めながら、この街が歩んできた物語に思いを馳せてみてください。きっと、目的地に着く頃には宮崎のことがもっと好きになっているはずです。
※取材協力:宮崎交通
(さとちん)