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「サイコロ1」の中でも、バスとりっぷならではの視点で、1996年に初めて深夜バスに乗車して訪れた愛媛県松山市・道後温泉までの行程を中心に振り返っています。
「サイコロ1」で登場した高速バスはどれだけあり、どれほどが今も運行しているのでしょうか?
時計の針を、東京から松山へと向かう「オレンジライナー」乗車時まで、巻き戻してみましょう。
オレンジライナーの最後列に乗車すると、乗車して30分で出演者の鈴井貴之さん(のちの「ミスター」)は、「弱音吐いちゃおかな」と言い出します。
するとすぐそのあとのシ-ンは、それから10時間以上が経過した1996年9月13日(金)A.M.5:30。
休憩地の高松自動車道 豊浜S・A。
乗車前に楽しみにしていた「瀬戸大橋」を見逃したことが伝えられます…。
オレンジライナーは、運行する伊予鉄バスでは「オレンジライナーえひめ」と称され、松山~新宿の他に、名古屋・大阪との間でも運行されています。
現在、新宿~松山は、新東名高速道路経由で西進しますが、2014年10月までは中央自動車道を経由していました。
よって乗車後に一瞬映る車窓も、中央自動車道のものかと思いますが、現在は残念ながら「オレンジライナーえひめ」に乗車しても、同じ車窓は見られませんね。
現在、新宿~松山の「オレンジライナーえひめ」は、伊予鉄バスと西東京バスが共同運行しています。収録当時は、伊予鉄バスと京王帝都電鉄との共同運行でした。どうでしょう班が乗車したのは伊予鉄バスの運行便でした。
現在の伊予鉄バス運行「オレンジライナーえひめ」は、シートの色も当時とは異なりますが、3列独立シートでフットレスト・レッグレスト完備。座席のリクライニングは最大約140度ある快適仕様です。
朝7:55、高速バス到着後は、雨の降る愛媛県松山市の「道後温泉本館」前から撮影スタート。
どうでしょう班が訪れる2年前の1994年12月に重要文化財指定を受けた「道後温泉本館」。
2019年1月からは営業しながらの保存修理工事が続いています。
道後温泉本館で「ひとっ風呂」ということで、本館の中に向かっていきますが、そこでミスターが荷物を忘れていることに気づき、大泉洋さんも慌てて荷物に駆け寄ります。
カメラからふたりが消えたところで「タッ、タッ、タッ、タッ、ズズッ、ビチャン!」という音が響きます。
細い側溝のフタである金網あたりで、大泉洋さんが滑って転んでしまっていました…。
Googleマップのストリートビューで見るとわかりますが、「写ルンです」の自動販売機は存在しないものの、現在もその金網のフタは存在しているようです。
ちなみに、どうでしょう班が高速バスを降車したのは「道後温泉」の高速バス停と思われます。
道後温泉バス停から道後温泉本館までは300mほどの距離。しかしその間は道後商店街(道後ハイカラ通り)のアーケードが続いており、雨に濡れずにたどり着けたのではと思います。
(地図が表示されていない方は、こちら)
道後温泉本館でのひとっ風呂を終え、どうでしょう班はサイコロ第2投を迎えます。提示された選択肢はこちら。
第2投目でも「オレンジライナー」の選択肢が提示されていたのですね。
どうでしょう藩士ならおわかりのとおり、そこで出たのは「6.謎のまち→臼杵(大分)」。
この時もミスターがコロコロとアンダースローでサイコロを振っており、ダメ人間の片鱗を見せていました。
第2投目の場所を映像で見ると、人の少ない曜日・時間帯であったためか、小さな交差点の真ん中で撮影しており、背景には隣り合う「巴堂」と「酔古堂」の2軒が見受けられます。
しかし、Googleマップを見てみると…
※わかりやすいように「ポエム道後湯之町店」を選択したマップを表示しています
(地図が表示されていない方は、こちら)
巴堂と酔古堂が道を挟んで向かい合うかのような表示がされており、水曜どうでしょうの映像と異なります。
しかし実際には、以下の並びが正しいようです。
※店名は「道後ハイカラ通り」のMAP掲載名より
(地図が表示されていない方は、こちら)
Googleマップの表示に、誤りがあるようです。
また、サイコロ第2投目後は、「松山市駅で特急宇和海に乗車」のような放送がされています。
しかし、特急宇和海はJR四国の運行であり、「松山市駅」は伊予鉄道の駅であることから、このテロップは誤りで、実際にはJR松山駅から乗車していたようです。
ちなみに伊予鉄道「松山市駅」とJR「松山駅」は、1km以上離れていますが、JR「松山駅」とロータリーを挟んだ場所には伊予鉄道の「JR松山駅前電停」というのがあるのですね…。
(地図が表示されていない方は、こちら)
それにしても道後温泉本館前の撮影が午前7:55で、ひとっ風呂浴びて、巴堂の前あたりで2投目のサイコロを振り、9:00発の特急宇和海に乗車しているわけですが、現在でも2投目の場所からJR松山駅まで、車で20分前後、電車で27分かかるようです。
本当に「ひとっ風呂」の時間しか与えられていなかったようですね…。
特急宇和海に乗車後は八幡浜駅に向かい、宇和島運輸フェリーで臼杵市へ。
その後、特急にちりんで小倉駅、山陽新幹線で新大阪駅、寝台急行きたぐにで新潟と列車移動が続き、最後は新潟港からフェリーで18時間かけて小樽港にゴールしました。
その間にサイコロの目で明確に高速バスが選択肢として挙げられていたのは4投中に3回。何度も深夜バス乗車の可能性がありました。
以上のように現在では3分の1しか運行していません。
しかし、第1投目の選択肢として挙げられた6つの深夜バスの内、5本は現役でしたので、合わせると9分の6は現役という結果になりました。
23年経った今でも、水曜どうでしょう「サイコロ1」ゆかりの高速バスには、ほとんど乗れるということですね。
「サイコロ1」撮影当時のことに思いを馳せながら、高速バスで水曜どうでしょう聖地巡礼の旅を楽しんでみては、いかがでしょうか。
現在も運行! 「サイコロ1」ゆかりの高速バスまとめ
(バスとりっぷ編集部)