関西~千葉の木更津・君津を直通で結ぶ貴重な路線! 大新東の夜行バス「サンアンドムーン号」乗車記。車内設備をレポート
千葉の君津・木更津~関西を結ぶ唯一の夜行高速バス「サンアンドムーン号」
今回乗車してきたのは、シダックスグループの大新東株式会社が運行する「サンアンドムーン号」。千葉・東京~京都・大阪を、約11時間で結ぶ夜行高速バスです。
詳しい停車地は、関東側が「君津BT」「君津駅」「木更津駅」「木更津金田BT」「町田ターミナルプラザ」、関西側が「USJ」「なんばOCAT」「梅田プラザモータープール」「京都駅」。特に、千葉の君津・木更津と関西が直通となる高速バスは、このサンアンドムーン号だけなのです(2022年10月現在)!
ちなみにサンアンドムーン号との名前から「もしやポ●モンと何か関係が……?」と思った方、いらっしゃるのではないでしょうか? 私は思いました! そして結論から言うと、特に関係はありませんでした。勝手な誤解、失礼しましたー!
車内はシンプルな4列シート
まずは、サンアンドムーン号の車内を簡単にご紹介しますね。
座席は横4列×縦11列。座席の左右はすべてカーテンが設置してあり、仕切れるようになっています。座席幅は、一般的な男性の体格でピッタリくらいの幅です。
シート周りの設備は、ごくシンプル。前座席の背もたれ裏にドリンクホルダーとUSBポートがあります。フリーWi-Fiは簡単な登録制。シートリクライニングは、体感で少し倒せるくらいという感じでした。フットレストやレッグレスト、荷物掛けフック、簡易テーブルなどはなし。
また、全座席にはペットボトルのミネラルウォーターが置かれていました。バス車内は乾燥しがちなので、お水のサービスは嬉しいですね! ただし車内にはトイレがないので、乗車中に飲むのは控えめにしました。
関西~千葉(木更津・君津)の乗車記! 大阪・なんばOCATから乗車
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今回の乗車は、大阪シティエアターミナル(なんばOCAT)から。バスの出発時間は21:00でした。夜行バスというと22時・23時台に発車ということも多いのですが、サンアンドムーン号は片道で最長約11時間のバスなので、乗車時間も早めなのですね。
ところで実は今回の乗車で、忘れ物をしていた私。サンアンドムーン号の車内充電設備はUSBポートとわかっていたのに、USBのコードを荷物に入れ忘れていたのです。携帯の充電どーしよーと困っていたのですが、OCAT1階に100円ショップがあり、サクっと購入できました。
OCATありがたい~! そしてまだ100円ショップが開いてる時間に乗車できるのすばらしい~(OCAT内100円ショップは21:00閉店/2022年10月取材当時)!
さて、2階バスターミナルへ。サンアンドムーン号の出発時間はメインモニターではなく、9番乗り場前の案内モニターに表示されていました。
スタッフの方の案内・誘導は、発車予定時間21:00の30分前頃から始まりました。とは言え、30分前から並ぶのではなく、「モニター前に立ち止まらず、壁沿いか奥でお待ちください! バスが来たらお呼びいたしますので~!」との待合い誘導。モニター前にバスを待つ人が集まってしまいがちですもんね。
しかし張り切って30分前から待っていたものの……サンアンドムーン号は遅延。
5分遅れで到着!
5~10分程度のバスの遅延は交通状況などにより、たまにあること。バスの到着が遅れたからと言って、乗客が特に急かされることはありません。気持ちはつい急いでしまいますが、乗車準備は安全第一。
乗務員さんに予約確認をしてもらい、バスのお腹に荷物を預け、荷物タグの半券を受け取って、いよいよ乗車です!
いよいよ発車! 休憩は全部で3回+梅田プラザモータープールでもトイレOK
乗客を乗せて、バスはOCATを出発。まずは梅田プラザモータープールと京都駅前へ向かいます。今回の乗車日は平日でしたが、バスは満員に近いくらいの盛況ぶり。人気の路線なんですね!
梅田プラザモータープールへは21:25に到着。ここでは乗客を乗せるだけでなく、「次のトイレ休憩までは2時間以上あるので、その前にトイレへ行きたい方はこちらで」との案内もあり、ゆったり15分の停車。
次の京都駅前への到着は22:30。こちらでは乗客をさっと乗せたらすぐに発車となり、発車後に諸注意などのアナウンスが流れました。
そして23:30頃、最初の休憩場所である滋賀県甲賀市の甲南PAへ到着です!
サンアンドムーン号の夜中のトイレ休憩は、全部で3回。最初の23:30頃に続いて、2:00頃と4:30頃にそれぞれ休憩が入りました。最初の休憩以外では車内アナウンスはなく、車内が暗めに点灯し、バス前のカーテンが開くのが休憩の合図。
休憩時間は、それぞれ約15~20分。バスの扉前に、出発時間の案内ボードが置かれますよ。
休憩中は、乗務員さんが外で待機していてくれました。ほっとする~!
しかし、今回私は窓際席に座っていたのですが、休憩時に出ていくのはなかなか大変でした! 座席のリクライニングを倒していると足元が狭くなるので、通路側席の人の足を避けて通路へ出るのは、ただでさえ出にくくなるもの。更に足元に荷物を置かれていると、とても出にくいのです。
トイレに頻繁に行きたければ、通路側の席に座るべし、ですね。なお座席は予約時に、窓際・通路側のどちら希望かを伝えられますよ。
とは言え、寝てしまえばそれほど気にならない問題でもあります。私も次第にうつらうつらと眠っておりました…。
7:00 木更津駅前に到着!
3回目となる4:30頃の休憩後、到着前アナウンスが流れ、バスの車内が点灯したのは5:10頃。1つめの降車地・町田ターミナルプラザに到着する少し前です。
町田で乗客が降りて再び発車した後は、「次の降車地まで少し時間がありますので」とアナウンスが流れ、しかも、完全消灯。私は到着ぎりぎりまで目を閉じて体を休めていたい派なので、これは嬉しかった!
次のアナウンスと車内点灯は6:40頃。木更津駅到着予定時間の約20分前です。その頃、ちょうどバスは東京湾アクアブリッジを通過中。窓の外に海が見えるのは爽快でした! 曇ってたけど!
そして7:00、バスは木更津駅前に到着~。私はここで降車しましたが、バスはこの後に君津駅・君津BTへと走ります。
大阪・なんばOCATを21:00に出発し、千葉・木更津駅に7:00に到着した、全部で10時間の旅。乗務員さん、お世話になりました!
サンアンドムーン号はシンプルな4列シート車両。シート周りにはフリーWi-FiやUSBポートなどの実用的な設備がありますが、それ以外に何か特別な設備があるわけではありません。しかしシンプルながら、通路側座席でも通路と座席をカーテンで仕切れたり、ミネラルウォーターのサービスがあったり、荷物の半券を受け取れたりと、ちょっとしたことに気遣いがあるのが嬉しい!
また、最初にも書いた通り、サンアンドムーン号は千葉県の君津・木更津~関西を直通でつなぐ唯一のバス。木更津駅~東京駅間を電車で移動する場合、所要時間は約1時間半かかるため、乗り換えなしで関西まで行けるラクさは大きな魅力です。しかも、料金は片道約3,000円~10,000円(税込/2022年10月調べ)!
ぜひサンアンドムーン号で、バス旅を楽しんでくださいね。
サンアンドムーン号のバス便
(陽月よつか)