高速バスや運転士さんに関する素朴な疑問を解消!
今回のテーマは「妊婦さんは夜行バスに乗車できるの?」です。高速バスマーケティング研究所・代表取締役 成定竜一さんに聞いてみました。
Q.妊婦さんは夜行バスに乗車できるの?
お腹の大きな妊婦さんは夜行バスには乗れるのでしょうか? 届け出が必要?
シートベルトについても気になります…。
A.特に禁止ではないのですが…
うーん、特に禁止とかそういうことはないです。
そもそも、高速バスは乗合バス(路線バス)の一種として公共交通機関であるので、正当な理由(満席など)がなければ誰の乗車も拒否できません。
また、バス事業者は新路線の開設時やダイヤ改正をする際、国土交通省に運行内容の申請、届出をする必要があります。その届出をする際に「完全事前予約決済制」(事前に予約し決済を済ませた乗客以外は乗車不可)として届け出ている路線については、乗客が0人なら運行しなくてもいいとされています。
ただ、本当にお腹の大きい妊婦さんの場合、シートベルトってよくないのかなあ?
以下、「妊婦 シートベルト」でググってみると…
道路交通法施行令には「妊娠中であることにより、座席ベルトを装着することが療養上又は健康保持上適当でない」場合は、シートベルトの着用義務が免除されると記載されています。つまり、妊娠中で、なおかつ健康上に問題があるときに限り、シートベルトの着用義務が免除されることになります。
健康上の問題があるというのは、妊娠中に出血や激しい腹痛といった緊急事態が起こり、車のシートに横になりながら病院に行くときや、多胎妊娠でお腹が大きくてシートベルトができない場合などが考えられます。
健康に過ごしている妊婦さんは、「やむを得ない理由がある」には該当しないため、「妊娠しているからシートベルトをしなくてもいい」というわけではありません。とのことでした。
また、日本産科婦人科学会も「シートベルトが腹部を横断しないように着用すれば、母体と胎児にかかる交通事故時の障害を軽減できる」という意見を出していて、警視庁とともに、妊婦のシートベルト着用を推奨するポスターを作成・公表しているそうです。
いずれにせよ長時間の移動は妊婦さんにとっては負担がかかるものだと思いますので、夜行バスに乗る際には事前にお医者さまに相談した方がいいかもしれませんね。
情報提供元: バスとりっぷ