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東京~徳島を結ぶJRバス関東の「ドリーム徳島号」は、2017年夏に導入されたばかりの新型プレミアム車両。そのボディはなんと2階建て!
1階10席は4列シート、2階の後方20席は3列独立シート。そして前方の4席のみ用意されているのが今回乗車した2列シート「プレミアムシート」です。
“ドリーム”な車両の“プレミアム”なシートとはどのような乗り心地なのか…体験してきました!
今回の旅の目的地は、終点の阿南駅ではなく途中の徳島駅。いずれにしても東京都内からドリーム徳島号に乗車できるのは「東京駅八重洲南口」か「バスタ新宿」になります。
今回は、東京駅の八重洲南口バスのりばから乗車しました。
東京駅八重洲南口を表に出るとすぐに見えるのが「JR高速バスのりば」。バス停はきっぷ売り場の向かい側にあるので分かりやすいと思います。
まずは、電光掲示板で乗り場番号と出発時間の再確認。事前にチェックしておくと、乗車まで慌てなくてすみます。
電光掲示板は、バス乗り場周辺にいくつもあるのでご安心を。
出発便の一覧が表示されているなか、徳島駅/阿南駅行きのドリーム徳島1号を探してみると・・・あ、ありました! 予定どおり21:10の発車。乗り場は9番でした。
余裕を持って少し早く着いた場合でも、バスターミナルにはテレビや自動販売機のある待合室が用意されているので、時間つぶしに困ることはありません。
また、待合室の両側には、お弁当を販売する売店やカフェなども。
なにしろ東京駅は施設が充実していますから、バス旅の前に必要なものはほとんど揃えられるでしょう。
予約制なので席がなくなることはありませんが、スムーズに乗車するため、10分前に9番乗り場に並びます。
そして、出発約5分前の21:05にバスがやってきました! さすがは2階建てバス、迫力の大きさです。
乗務員さんにチケットを見せて乗車。大きな荷物がある人は、このときトランクルームに預ってもらいましょう。
乗りこむときに、乗務員さんが一人ひとりにパックのお茶を配ってくれます。わーい!
乗降口を入ってすぐの階段を上り、2階席へ。
2階席の後ろ3分の2は3列独立シート席。
そして、前方4席のみの2列シート・プレミアムシートがあるゾーンは、カーテンの色がブラウンに変わります。
座席を見る前から漂う特別感にドキドキ。
さあ、待望のプレミアムシートはどんな席なのか、カーテンを開けてチェックすると・・・わあ! 広い!
座席の幅は約60cmほど。157cmの筆者なら、座席の上であぐらをかけそうです。
そして椅子の上にはブランケットが贅沢にも2枚置かれていました。
定刻通りの21:10に、バスは東京駅八重洲南口を出発しました。
さて、ここからはシートや車内設備をチェックしてみましょう。
まずプレミアムシートですが、リクライニングは最大156度。後ろの席とは距離があるので、完全に倒しても気になりません。
さらに、ふくらはぎを支えるレッグレストを上げて、さらに足を乗せられるフットレストも使うと、フラットに近い状態で身体が伸ばせます。
シート幅がかなりゆったりしているので、左右に寝返りをうてそうなぐらいの余裕が。
また、頭の両脇にはヘッドレストが付いており、可動式の枕も装備されているので、自分の寝やすい体勢を作りやすいですね。
フットレストの中は収納になっています。さっそく靴を入れようと思いましたが、少し高さのある靴を履いていたので入りませんでした・・・残念。
スニーカーやパンプスは問題なく入ると思いますが、固めの革靴やつぶれては困る高さのある靴は、フットレストの奥にスペースがあるので(足元も広いです)、そこに置いた方が無難です。
シートに座ってリクライニングを倒すと、ちょうど目線の先にあたる頭上に収納式のテレビモニターが配置されています。
カチッとボタンを押すと、画面が下に降りてくる仕様。
ひじかけの右側にはテレビの音声を聞くイヤホンとボリューム、左側にはチャンネルを操作するリモコンが付いていました。
窓側にはドリンクホルダーと小さな網ポケット、足元を照らすダウンライトのスイッチが用意されています。網ポケットの中身はバスの利用案内とテレビ用のヘッドフォン、そしておしぼりなどのアメニティ。
ちなみにコンセントは、網ポケットの上部、アメニティやパンフレットに隠れたところに付いていました。これで移動中にスマホの充電ができる…とひと安心。
また、消灯後に読書などを楽しみたい人には、空調の調節口と一緒にライトが付いています。
さらに、その横には小さなフックがついているので、ジャケットやアウターを脱いで引っかけておくことができます。こういうのが地味に便利なんですよねえ。
さて、ひととおりのチェックを終え、シートに身を預けてのんびりします。
ゆったりしたソファに座っているような広さに改めてびっくり。
電源にタブレットをつなぎ、メールでも見ようかと思ったところ、メールアドレスを登録すると使える無料Wi-Fiがあるのを発見。
さすが、細かいところまで気が利いています。
東京駅を出発したバスは、21:40にバスタ新宿に到着。そして定刻21:55にバスは一路、徳島に向かって出発しました。
走り出して10分ほど経ったところで車内アナウンスが入り、到着予定時間や車内での注意事項などを告知。その後、車内は消灯されます。
カーテンを閉めてしまえば限りなく個室感覚ですが、とはいえカーテンの上部は網目状に透けているので、テレビや読書灯を点けていると光は漏れてきますし、バス特有の走行音もします。
音や光にデリケートな人は、アイマスクと耳栓を持参するのもよいかもしれません。
最初の休憩は足柄SA。23:20から約15分間の滞在です。この後は早朝に到着予定の兵庫県まで休憩はありません。
トイレは車内1Fにもあるのですが、翌日に向けぐっすり眠るためにもSAのトイレに行っておくのがおすすめ。
静かな車内でトイレを使うのは音が気になる・・・という人もぜひこのタイミングを逃さないようにしてください。
出発後は、だらだらとテレビやタブレットを観ながら過ごし、眠気が来たところで就寝。
フルフラットではないものの、リクライニングを倒してレッグ&フットレストを使えばほぼベッド感覚です。
注意点としては、2階建てバスの2階席であるため少々揺れます。
しかし、そこで活躍したのが2枚用意されていたブランケット。十分な大きさがあったため、一枚を身体にかけて、もう一枚はくるくると巻いて抱き枕のように使ったところ、身体がちょうどよくシートに収まり固定されて、おかげでぐっすりと眠れました。
2回目の休憩は5:20、兵庫県・淡路の室津PAに到着。コンビニしかない小さなパーキングエリアです。
目的地の徳島駅前までは、残り約1時間半の予定ですが、念のためここでもトイレへ。
その後、途中に高速鳴門や松茂を通過しましたが、目の前のモニターには停車駅も表示されるので安心。
降りたい停留所のアナウンスがあったところで、下車ボタンを押す仕組みです。
さて、予定時刻より約5分早い6:35に、バスは目的地である「徳島駅前」に到着しました!
目の前にはJR徳島駅があり、構内にはベンチや自動販売機、コインロッカーなどもあるので、まずは駅に入ってひと息つくのもおすすめです。
7時になれば駅近のカフェもオープンして選択肢が広がりますし、ロータリーの周辺には24時間営業のコンビニや「松屋」などもあります。
それにしても、非常に広くて快適だった「ドリーム徳島号」のプレミアムシート。
東京から約9時間の長い乗車でしたが、ぐっすり眠れたおかげで、今日も朝からバリバリ徳島滞在が楽しめそうです!