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公共交通に関する国際的なイベントの代表が、ここに紹介するUITPである。UITPは2年に1度開催され、世界の都市の交通行政担当者や公共交通事業者、研究者などが一堂に会するとともに、都市や地方の公共交通の課題や施策を発表し、情報交換を通じて今後の展開を語り合う場所である。
このイベントは日本ではさほど知られていなかったが、バスラマでは1997年から20年以上にわたり取材を続けており、それにより国内のバス関係者にも知られる存在になりつつある。2019年は5月にストックホルムで開催され、恒例の最新技術・車両の展示も行われたので、いくつかご紹介する。なお展示バスの多くはモーター駆動の電動バスやハイブリッドバスであり、ディーゼル車を見つけることは困難だ。
日本でも近年2階建てバスなどで採用例の増えているスウェーデンのスカニアが展示したコンセプトモデル。前後ホイール間のキャビンはバスだが、この部分を輸送用のカーゴに交換することでトラック(バン)になるという多用途車。もちろん電気駆動で、レベル5の完全自律走行が可能。
オランダのVDLによるモーター駆動のハイブリッド連節バス。最近は100台がスキポール空港周辺で活躍を開始、ヨーロッパ最大の電気バスメーカーへと躍進中である。スタイリングに関心のない? 日本の路線バスとは彼我の差を感じる。
日本に馴染み深いブランドの例として、2018年に発売されたメルセデス・ベンツの電気バスをご紹介。車幅がやや広いことを除けば日本にも導入できそうなモデルで、一充電の最大航続距離は250kmという。なおシターロはシリーズ累計5万台以上が販売された実績の高いシティバスで、連節モデルは日本でも稼働例が多い。
電気バスで世界をリードするメーカーが、中国のBYDである。日本でも、京都、沖縄、盛岡、福島(尾瀬、会津)などで活躍している。展示車はすでに大きなマーケットを得ているヨーロッパ向けの新型車で、ユニークなスタイリングのボデーはBYD自製である。
(バスラマインターナショナル)