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第3位は、西日本JRバスの「グランドリーム」車です。
2014年10月にデビューした「グランドリーム」車も、今年で5周年。現在では、「ドリーム号」(東京~京都・大阪など)以外のJR夜行高速バスでも採用されるなど、路線も台数も増えた印象を受けます。
「グランドリーム」車の最大の特長は、なんといっても快適な眠りを追求した専用の「クレイドルシート」です。
フルリクライニングすることで、シートはゆりかご状に変化。
さらに、レッグレストもシートのリクライニングと連動して持ち上がり脚全体を支えてくれるので、楽な姿勢で休めます。
トイレはもちろん、通路カーテン、コンセント、Wi-Fiなど、車内設備も充実しています。
心地よい眠りを提供してくれること間違いなしの「グランドリーム」車と専用「クレイドルシート」は、最近の私のおすすめバス&シートのひとつです。
第2位には、名鉄バス「どんたく号」を選びました。
「どんたく号」は、名古屋~北九州(小倉)間を約9時間半、名古屋~福岡間を約11時間かけて結ぶ夜行高速バス。名古屋~北九州・福岡間を乗り換えなしで寝ながら移動したい方にとっては、とても便利なバスです。
第2位に選んだ理由は、「利用者目線の充実した車内設備」と「安心感・信頼感」。
特に私が注目したのは、シートを含めた「車内設備の完成度の高さ」です。
シートは、座面を広くした快眠シート「プレミアムワイド」を採用。リクライニングの角度も深く、腰回りもゆったりとしているなど、快適性重視のつくりが特長です。
また、フットレスト(足置き台)は前座席の足先が空洞になっており、足が伸ばしやすくなっています。個人的には、この部分がとても気に入りました。
このほかにも、専用の読書灯や中央列座席専用の荷物棚、コンセントとUSBのデュアル電源環境など、利用者目線に立った充実の車内設備が評価のポイントになりました。
バスの運行に関しても、高速バスの運行で長年の実績がある名鉄バスと西日本鉄道の2社が手を組んでいます。両社とも、運転技量および接客レベルが高いバス会社として有名ですので、安心、信頼して利用できるのではないでしょうか。
そして、堂々の第1位は…ご存知「キング・オブ・深夜バス」こと、西日本鉄道「はかた号」です。
北海道のローカルバラエティ番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)で一躍有名になった「はかた号」ですが、現在の「はかた号」は、2列個室タイプ「プレミアムシート」と3列独立「ビジネスシート」の2クラス制ハイグレード夜行バスです。
週末や繁忙期には必ずといっていいほど満席になるなど、根強い人気を誇っています。
第1位に選んだ理由は、「充実した車内設備」と「トータル面でのサービスの素晴らしさ」です。
個室感覚でゆったりとくつろげる「プレミアムシート」と、快適な眠りと安全性を両立した「ビジネスシート」は、14時間あまりの移動時間を快適に過ごせるよう、さまざまな工夫がなされています。
シート以外の車内設備も充実しています。
おすすめは、やはり4席限定の個室タイプ「プレミアムシート」です。
まわりを気にせずに個室感覚でくつろげるのはもちろんですが、シートのマッサージ機能や送風機能などは、一度体験すると心地よく感じるはず。
まさに「動くネットカフェ」という表現がぴったりの、充実した設備をぜひ一度味わっていただきたいです。「プレミアムシート」の金額が高いという方は、「ビジネスシート」限定の早期購入割引を活用して安く移動するとよいでしょう。
乗車日45日前までの決済で適用される「WEB早割45」を利用すると、片道最安7,700円で移動できますので、大変お得です。
バスの運行も、高速バスの運行で長年の実績がある会社として有名。担当する乗務員も精鋭ぞろいですので、安心、信頼して利用できます。
因みに、私は今年、「プレミアムシート」と「ビジネスシート」に各1回乗車しましたが、いずれのシートも、移動時間の長さを感じさせない快適なバスの旅であったことを今でも鮮明に覚えています。
ベスト3には入りませんでしたが、今年は「鉄道では乗り換えが必須な区間を結ぶ長距離夜行バス」に注目した年でもありました。なかでも一番印象に残ったのが、明光バス「ホワイトビーチシャトル」でした。
「ホワイトビーチシャトル」は、和歌山県の南紀白浜・田辺と横浜・東京・大宮の間を約12時間かけて走破する夜行高速バスです。
車内はトイレ付き3列独立シートと標準的な夜行バス仕様ですが、座席の前後を仕切ることができるカーテンやコンセントを装備するなど、約12時間の移動時間を快適に過ごせるようになっています。
リゾート地として有名な南紀白浜は、決して交通の便が良くない場所ですが、「ホワイトビーチシャトル」を使えば、乗り換えが不要で宿泊費がかからず、しかも飛行機やJRよりも安く移動できてしまいます。
「ホワイトビーチシャトル」で南紀白浜に到着して、朝からアドベンチャーワールドやとれとれ市場などで観光を楽しむこともできますし、逆に遅くまで観光を楽しんだ後に「ホワイトビーチシャトル」で帰京するといった使い方もできるのです。
これこそ、夜行バスのメリットを最大限に生かした路線なのではと感じました。
もう一度「ホワイトビーチシャトル」に乗車してアドベンチャーワールドのパンダ達に癒されたい…と今でも思っています。
そのほかにも、今年は6月に北陸~四国間、12月には北陸~岡山・広島間といった、地方と地方を結ぶ夜行バスが運行を開始しており、新たな動きとして注目しています。
残念ながら、これらの路線にはまだ乗車できていませんが、機会があればぜひとも乗車してみたいです。
今年は、高速路線の休廃止や減便が相次ぐなど暗い話題が多かった一方で、より安全性と快適性を重視した車両の登場や、これまでの常識にとらわれない新規路線の開設など、動きが多かった1年でもありました。
来年はどのような「わくわくさせるバス」が登場するのか、今から楽しみです。
2020年もいろいろなバスに乗りたいと思います。
(須田浩司)