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乗車したJR四国バスの車両は、ゆったりとした3列独立シート。トイレ付き・ドリンクサービスありといった魅力をたくさん実感できました。順番に紹介していきます。
バスの中央、進行方向に対して右手にトイレがあり、そのすぐ近くに紙パックのお茶がサービスで提供されています。クーラーボックスで冷やしてくれているので、冷たいお茶が飲みたいときに1ついただきましょう。
窓側両サイドの席すべてにカーテンが備わっており、プライバシーへの配慮が感じられます。また、隣の席との間も比較的広く、乗降時の移動もそれほど窮屈に感じません。
ブランケットはあらかじめ全席に置かれています。分厚く大きいため体が冷えやすい方でも安心。前の席とのスペースも広い印象で、目いっぱいに倒しても圧迫感は少なかったです。
バス内ではフリーWi-Fiの利用が可能ですが、人数が限られています。パンフレットにSSIDとパスワードが記載されているので、速度制限が気になる方はぜひ活用しましょう。
長旅で気になるのが携帯電話のバッテリー。高知エクスプレス号では、全席に1つずつコンセントが完備されています。アームレストの直下にあるので、睡眠中に誤って抜けることもありません。
とくに印象的だったのが、ヘッドレスト部分。両サイドが少し盛り上がったかたちになっており、これが頭を支えてくれます。
はじめはそれほど気にしていなかったのですが、このヘッドレストが睡眠中に効果を発揮! 知らぬ間に頭がシートの外へ落ちていく……といったことがほとんどなく、首を痛めて目覚めることもありませんでした。小さなことですが、気持ちのいい眠りを与えてくれるうれしいポイントです!
フットレストは足を置くスペースが広く、シートと同じ質感なので長時間乗せても違和感がありません。シートの片側にはドリンクホルダーも設置されています。レッグレストもあり足を少しでも上にあげることでむくみの軽減に効果的です。
また、上を見上げると、暖色系の読書用ライトが2つ。通路側のライトとは違ってやわらかい光なので、周囲の乗客が夜中に点灯しても気になりません。
さらに、ライトの近くには洋服用のフックまで!
こちらも小さなポイントですが、とくに冬季は衣類が多くなるためうれしい設備です。
窓側の席に備わったカーテンは、天井からちょうど座面くらいまでの長さ。前後の席のカーテンとマグネットで付け合わせることで、外からの視線だけでなく光も入りにくくなります。
カーテンを開けたまま寝る方も少ないため、結果的に右・中央・左と完全に仕切られたかたちになります。したがって、中央席の場合でも隣席を意識せずにくつろげるのです!
これは高知エクスプレス号のなかでもとくに魅力的なポイントといえるでしょう。
バスの中央右側にある階段を3段下りると、衛生管理のいきとどいたトイレがあります。バスのトイレというと狭い内観をイメージする方も多いと思いますが、洋式で手洗い場も広く、ごみ箱も設置されていました。
階段が少々急なため注意が必要ですが、手すりを持ちながら移動するとスムーズに行き来できると思います。
今回は、JR須崎駅から兵庫・大阪・京都に向かう高知エクスプレス号に乗車しました。上下線ともに、一部の便でJR須崎駅から乗降できます。
須崎駅自体は大きくありませんが、特急電車が停車するため利用者は比較的多い印象です。切符売り場には広い待合スペースがあり、駅を出てすぐ右側にはトイレもあります。
バスの発車予定時刻である21:20よりも大幅に早く着いてしまったため、こちらの待合室で待たせていただくことに。自動販売機や各地の旅行パンフレットもあるので暇することなく過ごせました。
須崎駅の高速バス乗り場は駅からほんの少し歩いた場所にあります。駅を出て正面の道路左側を直進すると「高速バスのりば」の看板が。
辺りが暗いため不安になりそうですが、時刻表に記載されている情報を見てひと安心。ベンチに座って時間まで待つこと十数分……。
発車予定時刻の約5分前、暗い道にバスのライトが!
高知エクスプレス号の入線です。須崎駅から乗車するのは、私を含めてわずか2人。5分の間に乗車や点呼を済ませ、21:20ちょうどに出発しました。
須崎駅を発車後、「高岡高校通」「いのインター口」「高知大学北口(バイパス東口)」「高知旭町三丁目」「高知駅BT」「はりまや橋」「高知インター南BT」の順に停車。とくに「高知駅BT」と「はりまや橋」からの乗客が多く、次々と席が埋め尽くされていきました。
23:50ごろ、吉野川SAで停車。今回の休憩はこの1カ所のみで、ここからは大阪までノンストップです。
吉野川SAは、駐車スペースは非常に広いですが、平日&深夜の利用者は少ないようです。自家用車・大型車両ともにほとんど停まっておらず、高速バスも高知エクスプレス号のみでした。
大きなサービスエリアに比べるとトイレの数は少ないですが、内観はきれいで利用しやすく好印象。自動販売機が多数設置されているため、バスの乗客も立ち寄っていました。
駐車場は閑散として寂しかったですが、バスを見失うことがないので方向音痴の私にはぴったり。約15分の休憩後、0:05に吉野川SAをあとにしました。
眠り続けて約5時間、4:55ごろに1つ目の降車地である三宮BTに到着しました。若干名の乗客を降ろしてすぐに出発し、5:40ごろにJRなんば駅に到着です。ここでほとんどの乗客が降りました。
私の目的地であるJR大阪駅に到着したのは、5:55ごろ。
なんと、予定よりも15分ほど早く到着する結果に! このあと、高知エクスプレス号はJR京都駅に向けて発車。肌寒い空気を感じながらバスを見送りました。
高知と兵庫・大阪・京都をつなぐ高知エクスプレス号は、乗車前の予想を上回る快適さでした。3列独立シートはもちろん、カーテンやトイレの完備は非常に魅力的。途中休憩が1カ所のみでしたが、かえってぐっすり寝られたので大満足でした! 機会がある方はぜひ乗車してみてください。
今回私は片道で利用しましたが、上下線ともに同様の車両が利用可能です。発車時刻によって乗降地も変わるので、目的地もしっかりチェックしておきましょう。
(琴井とらを)