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ざっくり、こんな移動
名古屋~京都間の「名神ハイウェイバス京都線」は、JR東海バス・西日本JRバス・名鉄バス・名阪近鉄バスの4社が共同で運行しています。各社とも高速バスの運行実績が豊富で、安心して利用できます。
今回乗車したのは、名鉄バスが運行を担当する「京都221便」。名鉄バスセンターを14:00に発車し、京都駅烏丸口には16:47に到着します。
鮮やかなカラーリングを纏った最新型の三菱エアロエースは、遠くからでも目立ちます。
早速、車内を見てみましょう。
車内は、グレーを基調とした4列ワイドシートが並びます。全席3点シートベルトを装備しており、安全に配慮した構造になっています。
シートは、ヘッドレスト(可動式枕)を搭載した幅広タイプを採用。リクライニング角度は若干浅めですが、腰回りがゆったりしており、疲れにくい構造になっています。移動中にひと眠りしたい方にもおすすめのシートです。
そして、このシートには全席に大型フットレスト(足置き台)を装備。靴を脱いで使用しますが、昼行高速バスで大型フットレストを装備しているバスはあまり見かけないだけに、靴を脱いでくつろぎたいという方にとってはありがたい装備です。
もちろん、携帯電話やスマートフォンの充電に便利なコンセントも、各座席に完備されています。
車内ではWi-Fiサービスも提供されています。シートポケットに入っているリーフレットに従って設定します。
トイレは、車内最後部に設置。扉の幅を広くし、折戸にすることで、トイレへの出入りをしやすくしています。途中、休憩停車が1回ありますが、いざという時にうれしい設備です。
車内前方には、運行経路や各種案内、休憩停車時の発車時刻を表示するLCDモニターが設置されています。
通路天井には、プラズマクラスターイオン発生機を設置。きれいな空気を車内に提供します。
※プラズマクラスターマーク及びプラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の商標です
以上、「名神ハイウェイバス京都線」の車内を紹介しました。名古屋~京都間約3時間の道のりを快適に過ごせるようになっており、予想以上のハイグレードな車内設備が印象に残りました。
「名神ハイウェイバス京都線」の停留所は、下記の通りです。
「名神ハイウェイバス京都線」は、各停の「特急便」(名神高速道路経由)とノンストップの「超特急便」(新名神高速道路経由)があります。名古屋発・京都発ともに停車地は以下の通り。名古屋発は7:00~19:00の間に、京都発は7:00~20:00の間におおむね30分~1時間おきに運行しています。
※ 〇:停車 ∥:通過
名古屋発
停留所 | 特急便 | 超特急便 |
---|---|---|
名鉄バスセンター | ◯ | ◯ |
名古屋駅新幹線口 | ◯ | ◯ |
↓ | ||
名神大垣 | ◯ | ∥ |
名神多賀 | ◯ | ∥ |
百済寺 | ◯ | ∥ |
名神八日市 | ◯ | ∥ |
菩提寺 | ◯ | ∥ |
京都深草 | ◯ | ◯ |
京都駅烏丸口 | ◯ | ◯ |
京都発
特急便 | 超特急便 | |
---|---|---|
京都駅烏丸口 | 〇 | 〇 |
京都深草 | 〇 | 〇 |
↓ | ||
菩提寺 | 〇 | ∥ |
名神八日市 | 〇 | ∥ |
百済寺 | 〇 | ∥ |
名神多賀 | 〇 | ∥ |
名神大垣 | 〇 | ∥ |
名古屋駅新幹線口 | 〇 | 〇 |
名鉄バスセンター | 〇 | 〇 |
「名神ハイウェイバス京都線」は、名古屋中心部のバスターミナル2カ所に停車します。
1カ所目は、始発の名古屋名鉄バスセンター。名鉄名古屋駅に直結しており、名鉄線や近鉄線から乗り継いで乗車される方は、名鉄バスセンターの利用が便利です。
名鉄バスセンターへの詳しいアクセス方法は、以下のリンクを参考にするとよいでしょう。
バスのりばは3階と4階にありますが、長距離高速バスは3階から発車。きっぷうりばのほか、待合室、コンビニエンスストア(ファミリーマート)が完備されています。
「名神ハイウェイバス京都線」は、こちら名鉄バスセンターの3階8番のりばから発車。発車の10分前にはバスが入線し、乗車改札が行われます。
そして、もう1カ所目は、JR名古屋駅新幹線口に直結するJRハイウェイバスのりば。JR東海道新幹線やJR在来線、名古屋市営地下鉄から乗り継いで乗車される方に便利なのりばです。
定刻5分遅れの14:20に名古屋駅新幹線口を発車した「名神ハイウェイバス京都線」は、名駅ランプから名古屋高速へ。名古屋高速に入ったところで、乗務員による運行経路、注意事項、車内設備の案内が行われます。
乗務員の接客レベルが高いバス会社として有名な名鉄バス。過不足ない、丁寧な案内が印象に残ります。
一宮インターまで走行したあと、一宮インターからは名神高速道路を京都までひた走ります。遠くの山々を見ながら京都までのバスの旅は、つかの間のリラックスタイムです。
名神高速道路経由の各停便は、高速道路上の各バス停にも停車します。途中バス停での乗降が頻繁に見られるのも、この便の特徴のひとつです。
名古屋を発車して1時間半ほどで、バスは多賀サービスエリアに併設された名神多賀バス停に到着。こちらでは、10分間の開放休憩時間が設定されています。殆どの乗客がバスを降り、トイレや買い物などを済ませていきます。
発車時刻は、車内前方のLCDモニターにて表示されます。外に出る際は、事前に発車時刻を確認しておきましょう。
多賀サービスエリアは、名神高速道路の中でも有数の広さを誇るサービスエリア。売店の品揃えも豊富で、ゆっくり買い物を楽しみたいところですが、停車時間がわずかなので、サービスエリアでトイレや買い物をする際は、発車時間に気を付けましょう。
名神多賀にて停車中の「名神ハイウェイバス京都線」です。
名神多賀を発車したバスは、百済寺、名神八日市、菩提寺と停車し、やがて京都市内に入っていきます。
16:36にバスは京都深草バス停に到着。こちらでは数名が下車していきました。
京都深草バス停は、京阪電鉄藤森駅および近鉄京都線竹田駅が近隣にあることから、比較的利用者数が多くあるバス停としても有名です。京都市内の渋滞で京都駅到着が大幅に遅れそうな場合には、こちらで下車して鉄道に乗り換えるとよいでしょう。
そして16:58、定刻より若干遅れてバスは終点京都駅烏丸口に到着しました。京都市内の路線バスやJR各線、京都市営地下鉄に乗り換えの方は、こちらで下車するとよいでしょう。
下車して目の前に飛び込んできたのは、ライトアップされた京都タワーの姿でした。時間の関係でできませんでしたが、京都市内が一望できるタワー上部の展望台を訪れたかったです。
なお、京都発名古屋行きの乗車場所は、京都駅烏丸口の「JR1」のりばとなっています。
名古屋~京都間を鉄道(JR)で移動する場合、新幹線を利用するか在来線を乗り継いで移動することになります。新幹線で移動する場合、片道普通運賃と新幹線特急料金(「のぞみ」自由席利用)の合計金額は5,170円となります。(2020年1月現在、格安移動調べ)
また、在来線を乗り継いで移動した場合の普通運賃は2,640円となります。
これに対して、「名神ハイウェイバス京都線」は、名古屋~京都間の片道普通運賃が2,600円、往復運賃が4,180円です。さらに、乗車日前日までに予約、購入することで適用される割引運賃「早割1」を利用すると、名古屋~京都間が平日で最安1,400円、土休日で最安2,000円となります。
鉄道(JR)と比較すると、速さでは鉄道の方が有利ですが、運賃では新幹線の半額以下で移動できるバスの方が有利であることは一目瞭然。「早割1」を上手く使うことで、最安で新幹線の3割以下の金額で移動できるのです。
「名神ハイウェイバス京都線」で移動費をできるだけ抑え、浮いたお金で京都観光を存分に楽しむ…という使い方もアリなのではないでしょうか。
今回は、平日の月曜日に利用しました。空いていたということもありますが、ゆったりとしたシートに、大型フットレスト、コンセント、Wi-Fiといった充実の車内設備のおかげで、名古屋~京都間3時間弱の移動時間があっという間に感じました。
このバスのセールスポイントは、「新幹線の半額で移動できる安さ」と「確実に座って移動できる快適さ」、そして「充実の車内設備」です。
という方に、「名神ハイウェイバス京都線」はピッタリなバスだと思います。
名神ハイウェイバス京都線
(須田浩司)