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ウィラーでは、2018年8月から京都市内観光と食事が一緒に楽しめるレストランバスの定期運行がスタートしています。「食べる」と「観る」が同時に楽しめるツアーに早速参加!
これまでに体験したことがない新しいスタイルの観光バスとは? その魅力をお伝えします。
ウィラーのレストランバスは、2016年から「そこにしかない日本を食べよう!」をコンセプトに、北海道をはじめ新潟、沖縄などの観光地で期間限定の運行をしてきました。
そして2018年8月から初めて、京都の四季を楽しみながら美味しい料理と観光が同時に味わえる「京都レストランバス」を通年運行しています。
会席料理を味わいながら、解放的なオープンリーフの車窓から眺められる風景。
いつもとはちがう京都観光を楽しめるのが、このレストランバスです。
2階席の天井はポリカーボネート製の開閉式ルーフ構造。開放感があり、路線バスや一般の観光バスでは体験できないビュー空間を堪能できます。
2階席からは、普段のバスの高さよりもひときわ高い位置から展望が楽しめます。
もちろん気象条件によってルーフを閉じたり、日差しが強いときはロールスクリーンで遮ることも可能。開閉がアナログなので、手動式なのも楽しい点です。
飲み物は倒れそうなイメージが先行しますが、レストランバスのテーブルにはコップやボトル類を固定する工夫がされているのです。
コップは穴に収め、ワイングラスはカーブが描かれた溝に持ち手部分を固定できるになっています。走行中でもコップやグラスが倒れない秘密がこれでした。
1階乗車口から2階席へつづくアプローチには、石造りの階段と格子をイメージした竹細工が使われ、京都らしさを演出。各座席には行燈も置かれ、和のテイストをふんだんにあしらっています。
観光バスなのに、ちょっとした老舗料亭の雰囲気も楽しめるのが魅力です。
2階建てバスを改修した車両の1階はキッチンになっています。すべて電気で使用する調理器が設置されているので、安定した電力を供給するための独立した発動発電機も車内に搭載されています。
この設備のおかげで、移動中の車内でもあたたかい料理を味わう事ができるのです。
食事はコースを楽しむ会席料理。先附(さきづけ)に続いて八寸、酢の物、飯、汁物、香の物、水物まで、順に各テーブルへと運んでくれます。
※写真では並べて撮影してありますが、料理は順に出てきます。
レストランバスの車内で過ごす時間は、サーブスタッフが最高のおもてなしを提供してくれます。
京都レストランバスは1日に2便、京都駅を12時に出発する「京会席ランチプラン」と夕方18時に出発する「京会席ディナープラン」があります。
どちらも京会席と観光が楽しめるコースですが、今回はお昼のランチを楽しめる「京会席ランチプラン」をご紹介します。
レストランバスは京都駅の南側、八条口のバスのりばから出発します。
座席は2人席から4人席まで、友人や家族といっしょに楽しむ事ができますが、お一人様参加もウィラーでは歓迎しています。
過去の季節運行ではお一人様参加された方も、同じテーブルに座り合わせた人と食事を通じて仲良くなり、このツアーを楽しめたという人がほとんどだったそうです。
出発と同時に料理が各座席まで運ばれてきました。今回の特別試乗会に参加されたお二人も乾杯! ご満足の様子です。コース料理の他に、ワインやビールなどのドリンク類も車内で販売されているのでお好みのドリンクをオーダーすることもできます。
京都駅を出発したレストランバスは鴨川・高野川の東岸の川端通りを北へと走ります。
この間、車窓から景色を楽しむだけではなく、観光ガイドの絶妙なトークが私たちの耳も楽しませてくれます。
「まもなく左手に五条大橋が見えてきます。この橋は、あの源義経と武蔵坊弁慶が出会った橋として有名です。でもホントに出会ったのはこの橋じゃないんですよ」
と、教科書には載っていないお話をユーモアたっぷりに聞かせてくれました。
川端通りを走ると右手に見えてくるのは、毎年8月16日に行われる夏の風物詩「五山の送り火」の「大」の字が点火される山(東山如意ヶ嶽)。大文字焼きとは俗称で、京都ではこんな呼び方はなく「五山の送り火」と呼ぶのだそうです。
出町柳付近で川端通りから今出川通りを西へ。橋の上からは右手に高野川と賀茂川が合流し、鴨川になる風景が見えます。
橋を渡り今出川通りに入ると、京都大学・同志社大学・同志社女子大学が並ぶ学生街へ。
今出川通りは、美味しいパン屋さんが揃う「パン屋ストリート」として地元の人気エリアにもなっています。
菅原道真公をご祭神してまつる北野天満宮は、全国に1万2,000社あるといわれる天満宮の総本山。学問の神様としても知られ、受験シーズンには多くの受験生が訪れるスポットです。
バスの車窓から京都の街を眺めてきましたが、嵐山で約30分休憩がとられるので、あたりを自由に散策できます。
嵐山・嵯峨野を代表する渡月橋(とげつきょう)は、桂川の流れを見ながら京の風情を感じる事ができるエリアのひとつです。
嵐山を後にしたレストランバスは、桂川沿いの道「罧原堤(ふしはらづつみ)」29号線から京都駅へと向かいます。罧原堤はサクラの名所としても有名なので、春にまたこのコースを訪ねてみたくなりました。
四条通り、堀川通りから京都市の中心へ。祇園祭で山鉾巡行が行われるエリアを抜け、東本願寺まで戻ってきました。
実はここまで、あまりの天気の良さに(ズバリ暑すぎて)ルーフを閉じ、サンスクリーンで太陽光を遮った状態で走っていました。炎天下の中、空調がよく効いていたので快適なクルージングでしたが、最後にオープントップな状態を体感。
フルオープンの開放感は、まるで優勝パレードの主役になって京都駅に凱旋してきたかのようでした。
約2時間30分のコースでは、目にも"美味しい"京会席料理に舌鼓し、普段見ることのない視線から京都の街を眺めることができました。観光スポットでは楽しいトークで京都を知れて、レストランバスのおもてなしを満喫できるひと時でした。
次はあなたにレストランバスをぜひ体験してみてほしいと思います。
京都ビギナーの方もリピーターの方も、きっと新しい京都の魅力を発見できる機会になるはず。
こちらのコースは、2018年8月3日から10月31日のツアー内容です。
(出雲義和)