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バスラマは1990年8月に「より良い生活の道具としてのバスの創造」を編集コンセプトに創刊、以来、偶数月下旬発行を継続し、2020年6月発行のNo.180で創刊30周年を迎えた。
この間、日本のバスは都市間高速バスの拡大、貸切バスの規制緩和に伴う事業者数の大幅な増加と価格競争による大手事業者の撤退、過疎地における路線バス利用者の減少に伴う路線撤退の加速、都市部・地方部を問わない自治体主導によるコミュニティバスの運行拡大、貸切バスによる高速ツアーバスの台頭と新高速路線バスへの移行、さらに公営バスの事業撤退や近年のドライバー不足など、様々な動向を経てきた。
バスラマでは新型車・新技術の情報のみならず、こうした国内のバス業界の動きも逐次お届けするとともに、積極的な海外取材により海外の最新バス情報も紹介し、バス業界や利用者にとって有用な媒体に成長したと自負している。
バスラマ30周年の記念すべきこの時期は、折しも新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言により、観光バス(観光貸切や定期観光バス)の利用者がほぼゼロになり、高速バスが軒並み運休した。そこで創刊30周年記念号の特集は「新型コロナウイルスCOVID-19のバスへの影響」と題し、全国10数の事業者にアンケートにご協力いただき、一般路線バス、都市間高速バス、定期観光バス、貸切バスなど各業態別に、今年1月から4月にかけての輸送人員のデータをまとめるとともに、各社の対策などを紹介した。
さらに、首都圏等の大手事業者の路線運行状況など、感染拡大に伴う対応などを調査した。一般に向けたバス業界のこうしたデータは現在のところ唯一無二といえる。バスラマでは8月発行のNo.181以降も、新型コロナウイルスのバスへの影響、各社の対策などに継続してふれていく予定である。
写真は今年4月29日のバスタ新宿付近。本来なら買い物客・行楽客があふれ、高速バスの発着で混雑するこの場所も、緊急事態宣言により閑散としている。
(バスラマインターナショナル)