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9月29日に放送された「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」第7弾の舞台は残暑厳しい夏の東北。田中要次&羽田圭介コンビと今回一緒に旅をするマドンナは、田中さんと同い年で姉御肌の女優・秋本奈緒美さんです。宮城県の港町・塩釜のスタート地点に立った3人は、3泊4日でゴールの青森県・恐山を目指します。
ただし今回の旅では、指定された3カ所のチェックポイント「石巻駅(宮城県)」「釜石駅(岩手県)」「八戸駅(青森県)」を必ず経由しなければなりません。三陸ルートをローカル路線バス旅で通るのは、2010年冬に太川・蛭子コンビで同様のルート(松島〜竜飛岬)を成功させて以来です。今回もぜひ成功してほしいですが、果たして……?
開始早々、1本目のバス運転士に石巻までのルートを聞き込む秋本さん。頼もしい姿に田中さんは思わず「さすが姉御!」と言いますが、「これ、アナタたちの番組でしょ!?」とツッコミ返されます。マドンナが田中&羽田コンビをリードする展開は、すっかりこの旅恒例になっていますね。
1日目の目標は、第1チェックポイントの石巻をクリアし、岩手県の大船渡まで。そう決めた3人でしたが、いきなり松島でピンチに! なんと松島から石巻まで、海沿いを乗り継ぐバスは出てないというのです。
やむなく3人は迂回ルートを選択。目指す鹿島台バス停までは歩いて移動しなければなりません。強い日差しが容赦なく3人を照りつけます。鹿島台から先も、コミュニティバスを少し乗っては歩いて……の繰り返し。なかなか思うように距離を稼げません。
第1チェックポイントの石巻に着いたときには、既に18時をまわっていました。バス案内所で次の目的地である釜石駅に行くルートを確認して、この日のバス旅は終了です。
初日は結局、ルート全体のわずか15分の1程度しか移動できませんでした。この日の移動距離は、なんと番組史上ワースト記録なのだとか……! 不名誉な記録を、明日以降で挽回したいところです!
JR塩釜駅 | 8:20発 |
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バス約40分 | |
物産館 | 9:14発 |
バス約40分 | |
松島町役場前 | 10:45発 |
バス約40分 | |
上竹谷地内 | - |
徒歩約6.2km | |
JR鹿島台駅 | 13:25発 |
バス約30分 | |
和多田沼 | - |
徒歩約3.2km | |
涌谷駅前 | 15:34発 |
バス約35分 | |
三軒屋敷 | - |
徒歩約2.2km | |
河南総合支所 | 17:05発 |
バス約1時間 | |
石巻駅 | - |
前日に通過した河南総合支所に戻ったのち、前谷地から気仙沼まで約75kmを結ぶBRTに乗車。このBRT(Bus Rapid Transit)は、東日本大震災で大きな被害を受けたJR気仙沼線と大船渡線の区間を走る特別運行のバス。鉄道の線路を舗装してバス専用道として整備しました。地元の声に応えて停留所数を増やし、暮らしに便利な地域の足となっています。
BRTで一気に距離を稼いで、第2チェックポイントの釜石を目指します。
気仙沼駅から釜石までのルートは、いったん内陸の一関に迂回するルートと、このまま海沿いの盛や大船渡を経由するルートの二択です。3人の意見はなかなか一致せず、遂には一関行きや盛行きのバス数本が出発してしまいます。もう時間ロスはできないと判断した3人は、最短ルートで釜石まで行ける海沿いのルートを選びました。
このルートで大船渡に行くには、およそ15kmの峠越えをクリアしなければなりません。しかし時刻は既に午後6時半を過ぎています。道を知る人からは「熊が出る」とも言われますが、3人は意を決して山道を歩き始めました。
ところが、歩き始めて4kmの山道で、秋本さんが足をくじいてしまいます。残り2日間あることを考慮して、今日の旅はここで終了。気仙沼駅の案内所で入手した民宿マップに載っている宿に片っ端から電話をかけて、無事宿泊地を確保できました。
今回の旅は、まだ全体の3分の1しか進めていません。明日のうちに、残り2つのチェックポイントをクリアしたいところです。
石巻駅前 | 8:15発 |
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バス約1時間 | |
河南総合支所 | - |
徒歩約500m | |
前谷地 | 9:56発 |
BRT約2時間30分 | |
気仙沼駅前 | 14:09発 |
バス約1時間5分 | |
商人橋 | - |
徒歩約400m | |
大船渡駅 | - |
徒歩約3.1km | |
盛駅前 | 17:57発 |
バス約30分 | |
越喜来浦浜 | - |
徒歩約4km | |
三陸町 | - |
朝5時半。三陸海岸に昇る朝日を眺めた3人は、宿の方に前日リタイアした場所まで送り届けてもらい、ローカル路線バス旅を再開します。秋本さんの足も無事回復したようです。
歩き続けること2時間半、唐丹駅前バス停に到着します。恐る恐る時刻表を確認すると、なんと6分後に釜石駅前に行くバスがありました! 早起きした甲斐がありましたね。2カ所目のチェックポイント釜石駅もクリアです!
順調にバスを乗り継いで宮古まで進んだ3人が次に目指す場所は、第3チェックポイントの八戸です。3人が選んだルートは、いったん内陸の盛岡に迂回したのち、久慈に進む「Zルート作戦」(田中さん命名)でした。このルートは遠回りですが、確実に目的地に向かって北上できます。
久慈駅に着いたのは18時頃。3人の到着とちょうど入れ違うタイミングで、1台のバスが出発します。そのバスの行き先は、なんと次に乗りたかった陸中大野行きではないですか! 目の前で無念のバス通過です……。
1時間半後に出発する最終バスで陸中大野を目指そうとしましたが、大野に唯一ある宿泊施設はこの日既に満室。やむなくこの日は久慈で移動終了。明日の最終日は7時55分発のバスに乗って、チェックポイントの八戸、そしてゴールの恐山を目指します!
三陸町(前日リタイア地点) | - |
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徒歩約11km | |
唐丹駅前 | 8:22発 |
バス約30分 | |
釜石駅前 | 9:31発 |
バス約50分 | |
道の駅やまだ | 10:41発 |
バス約1時間5分 | |
宮古駅前 | 12:10発 |
バス約2時間15分 | |
盛岡駅東口 | 15:10発 |
バス約2時間45分 | |
久慈駅 | - |
ゴールの恐山まで残り177km。もう乗り継ぎミスは許されない3人は、第3チェックポイントの八戸を無事クリア。十和田行きのバス移動中、雨が強く降り始めてきます。おまけに道路渋滞にも巻き込まれてしまい、結局十和田には定刻より約10分遅れで到着。3人は次の情報を手に入れようと、急いで案内所に向かいます。
12時25分。十和田の案内所窓口で次の目的地・野辺地行きのバス時刻を聞くと「8分前に行ったばかりですね」との答えが……。さらに続けて「次のバスは14時17分発」との情報も。最終日に2時間近くのバス待ちは痛すぎます。
それでも諦めずにゴールの恐山を目指す3人は、残り15km地点のむつバスターミナルに到着します。時刻は17時58分。バスターミナルに入りボードを眺める3人の目に、遂に「恐山」の文字が飛び込んできました!
急いで時刻表を確認する3人。ところが、この日のむつ発・恐山行きのバスは14時10分で終わっていたのでした……。
「どこかを経由して恐山に行くルートはないんですか?」と粘る羽田さん。窓口の人に聞くと、「ここからバス約10分で行ける下北駅からも、恐山行きのバスが出ている」との答えが! むつから下北駅までのバスはまだ出ています。あとは下北駅から恐山行きのバスがあるかどうか……果たして!?
「下北駅、16時55発が最終ですね」
残念……! 下北駅発の恐山行き最終バスも、1時間前に出発していました。ゴールの恐山まで残りわずか15km。非常に悔しい失敗です。
久慈駅 | 7:55発 |
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バス約50分 | |
大野 | 9:04発 |
バス約1時間 | |
八戸中心街ターミナル1番(三日町) | - |
徒歩 | |
八戸中心街ターミナル5番(六日町) | ‐ |
バス約30分 | |
八戸駅 | 11:00発 |
バス約1時間10分 | |
十和田市中央 | 14:17発 |
バス約1時間10分 | |
野辺地駅前 | 16:19発 |
バス約1時間30分 | |
むつバスターミナル | - |
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」第7弾で3人が辿ったざっくりなルートはこちらです。
塩釜からの走行距離は約739km、乗ったバスの本数は21本でした。
これで田中&羽田コンビの通算成績(特別編1回を含む)は5勝3敗に。小さなミスや想定外のトラブルが1つでもなければ十分成功していた可能性があっただけに、秋本さんは目に涙を浮かべるほどに悔しがります。そんな秋本さんを見た田中&羽田コンビも、悔しさと申し訳なさとが入り混じった表情でした……。
次回こそは、ぜひ成功してほしいですね!
(松本沙織)