台風9号 関東に接近中 雨のピークは? 沿岸は高波・暴風に警戒 台風通過後は猛暑
台風9号は、今夜1日(金)から明日2日(土)の朝にかけて関東に最も近づく見通しで、うねりを伴った高波や暴風に警戒し、大雨による土砂災害などに十分注意してください。台風の通過後は猛暑が戻り、来週は関東で40℃以上の酷暑日が続出しそうです。
●東京都心など台風周辺の雨雲がかかる
台風9号は、今日1日(金)午後3時現在、八丈島の東北東約170キロの海上にあって、1時間に15キロの速さで北へ進んでいます。午後4時現在、台風周辺の雨雲が、東京都心を含む関東にもかかっていて、所々で雨雲が発達しています。
伊豆諸島、千葉県や神奈川県の一部は、風速15メートル以上の強風域に入っていて、八丈島空港では最大瞬間風速22.1メートル、三宅島の坪田では最大瞬間風速21.6メートルの風が吹きました。
台風は今後、暴風域を伴って関東に接近し、明日2日(土)午前3時には、千葉県銚子市の東南東の海上へ進む予想です。
台風の接近に伴い、関東では、今夜は次第に雨の範囲が広がり、局地的に雷を伴って激しく降るでしょう。台風が予想進路の西寄りを進んだ場合、千葉県や茨城県の沿岸部などは、風速25メートル以上の暴風域に入る可能性があります。風が強まり、沿岸部では非常に強い風が吹きそうです。
●大雨のエリア・ピーク 警報級の大雨も
台風の接近に伴って、今夜は次第に台風本体の雨雲がかかるでしょう。
特に大雨に注意が必要なのが、台風の進路に近い、千葉県や茨城県です。明日2日(土)正午までの24時間に降る雨の量は多い所で100ミリと予想されています。この雨のほとんどは、明日2日(土)朝にかけて降りそうです。
警報級の大雨となる可能性があり、台風の進路や発達の程度によっては、東京都や神奈川県、埼玉県、栃木県でも、大雨警報が発表されるほどの雨となる可能性があります。
関東や伊豆諸島では、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に注意・警戒してください。
雨のピークは、今夜1日(金)遅くから明日2日(土)明け方ごろにかけてとみられます。今夜1日(金)は帰宅を早めた方が良さそうです。帰宅時は大きめの傘をお持ちください。
また、雨のピークが夜にあたり、周囲の状況が確認しにくくなりますので、移動の際は十分注意してください。
●沿岸は高波・暴風に警戒
台風の接近に伴い、関東と伊豆諸島の海上では大しけとなるため、明日2日(土)にかけてうねりを伴った高波に警戒してください。また、関東の海上では明日2日(土)は暴風に警戒が必要です。
今日1日(金)午後4時現在、伊豆諸島北部と南部、千葉県北東部と南部には、波浪警報が発表されています。また、茨城県でも波浪注意報から波浪警報に切り替える可能性が高くなっています。
台風の接近時、海の様子を見に行ったり、釣りを楽しんだりすることは、高波にさらわれるおそれがあります。大変危険ですので、絶対に海に近づかないでください。
また、茨城県や千葉県の海上では、明日2日(土)にかけて、非常に強い風が吹くでしょう。暴風警報の発表される可能性が高くなっていて、警戒が必要です。
●来週は40℃以上の「酷暑日」続出か 万全の熱中症対策を
明日2日(土)の日中は、台風は日本の東へ足早に離れていく予想で、関東は天気が回復する見込みです。広く35℃以上の猛暑日となる予想で、最高気温は、東京都心で36℃、桐生(群馬県)では40℃の予想です。熱中症に厳重に警戒してください。
危険な暑さは6日(水)ごろにかけて続く見通しで、5日(火)は、関東の内陸で、最高気温40℃以上の酷暑日(※)となる地点が続出しそうです。
統計開始以来の最高気温は、前橋で40℃ちょうど、桐生(群馬)で40.5℃ですが、それを上回る41℃と、経験したことのない暑さとなる可能性があります。また、足利(栃木)や筑西(茨城)も40℃の予想です。昼夜を問わず、適切にエアコンを使用し、こまめな水分補給、休憩を心掛けて熱中症対策を万全にしてお過ごしください。
※「酷暑日」は日本気象協会独自でつけた名称であり、気象庁が定義しているものではありません。