「8月の星空・天文情報」ペルセウス座流星群など肉眼で見える天体ショーが目白押し
8月の星空や天文情報です。8月は中旬に肉眼で楽しめる天文現象が目白押し。12日は金星と木星が接近します。また、ペルセウス座流星群は、12日深夜から13日未明にかけて見ごろを迎えます。夏休みに様々な天体ショーを楽しめるでしょう。
●「夏の大三角」に注目
8月は晴れる日が増えて、夏の星座を楽しめる時期です。
8月の宵の時間帯には、「夏の大三角」が空高く見えます。「夏の大三角」は3つの1等星、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んでできる大きな三角形です。暗い空であれば、「夏の大三角」の辺りから南の低い空へと続く天の川の淡い光も見ることができます。
夏休みの時期、お子さんと一緒に「夏の大三角」を目印に、様々な夏の星座を見つけてみるのもいいでしょう。
●9日は満月「スタージョンムーン」
9日16:55(日本時間)に満月を迎えます。
満月には英語圏で様々な呼び名があります。8月は「スタージョンムーン」。この呼び名はアメリカが発祥とされています。
スタージョンとは、英語(Sturgeon)でチョウザメのことです。サメと名前にありますが、サメの仲間ではなく、世界三大珍味のひとつであるキャビア(卵)を生む魚です。
8月は、北アメリカの五大湖周辺で盛んに行われていたチョウザメ漁が最盛期を迎えるため、8月の満月は「スタージョンムーン」と名づけられました。スタージョンムーンを眺めながら、皆でチョウザメの豊漁を願ったのでしょうか。
【参考サイト】
The Old Farmer's Almanac
AstroArts
●11日~13日 金星と木星が大接近
11日~13日の未明から明け方、東の低い空で、明けの明星の金星と木星が大接近します。
この2つの惑星は明るく輝き、夜明け前の光景は非常に美しく早起きする価値がありそうです。
●13日 ペルセウス座流星群が極大
13日5時頃、三大流星群の一つであるペルセウス座流星群が極大を迎えると予想されているため、12日深夜から13日未明にかけてが一番の観測チャンスに。
好条件の年だと1時間に50個以上見られることもありますが、今年は一晩中、月明かりがあり、見える流星の数は例年より少なめとなりそうです。
国立天文台によると、最も多く流星が見られるのは13日の夜明け近くとみられ、空の暗い場所で観察した場合の流星の数は、1時間あたり30個程度と予想されます。
12日21時頃から流星が出現し始め、夜半を過ぎて薄明に近づくにつれて流星の数が多くなるとみられています。
お盆休みの期間ですので、ゆっくり流れ星を探してみるのもよいでしょう。
●16日~17日 プレアデス星団(すばる)食
月がおうし座のプレアデス星団(すばる)の手前を通って星々を隠すプレアデス星団食。
今年はプレアデス星団食シーズン。日本から4回も夜間に見られます。その2回目が、16日23時ごろから17日1時ごろにかけてとなります。
16日22時半頃、半月が東北東の地平線から昇ってきます。この時すでに月とプレアデス星団は大接近していて、時間がたつにつれて月の明るい縁に星々が次々に消えていきます。
プレアデス星団は比較的明るい天体ですが、月のほうが明るいので肉眼では見えにくいため、双眼鏡や天体望遠鏡で観察すると良いでしょう。