今日24日(土)の夕方から明日25日(日)の明け方にかけて、近畿地方では中部と南部を中心に雨の降り方が強まるでしょう。紀伊山地や中国山地、また比良山地の南側斜面では雨雲が発達しやすく、100ミリを超える大雨になる恐れがあります。
山沿いなどの急傾斜地では土砂災害に、都市部でも低い土地の浸水や川の増水に注意が必要です。雨雲が停滞したり、予想以上に発達したりした場合には、警報が発表になることも考えられます。

●24日夜は雨と風が強まり、荒れた天気に

九州付近には前線を伴った低気圧があり、今夜は発達しながら瀬戸内付近へと進んでくる見込みです。低気圧や前線に向かって、強い南風とともに暖かく非常に湿った空気が流れ込み、雨雲の発達しやすい気象状態になる見通しです。
近畿地方は雨が降り続き、山の南側に開けた場所では雷を伴って、「非常に激しい雨」や「激しい雨」の降る所があるでしょう。また、等圧線の間隔が狭いため、沿岸部を中心に東よりの風が強まり、海上は波が高くなる見込みです。

●雨のピークは25日明け方まで

25日午前3時の雨と風の予想を見ると、発達した雨雲は近畿地方から次第に遠ざかり、雨の降り方は次第に弱まる見込みです。25日の日中は日本海の上空に冷たい空気が流れ込むため、近畿の北部を中心に時折弱い雨が降るでしょう。
大雨が峠を越えても、土砂災害や川の増水がすぐに収まる訳ではありません。警報や注意報が発表になっているときには、崖の近くや川の近くには決して近づかないようにしましょう。

●近畿中部と南部は今シーズン一番の大雨になる所も

25日午前6時までに降る雨の量は、いずれも多い所で、近畿南部で180ミリ、中部で120ミリ、北部では60ミリと予想されています。
雨雲が停滞したり、予想以上に雨雲が発達した場合には、警報級の大雨になる恐れがあります。
週末でお出かけを予定されている方も多いと思いますが、安全な場所でお過ごしください。

●大雨のときに危険な場所は

実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。

① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られる恐れがあります。

② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。

③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。

情報提供元: tenki.jp日直予報士